9日 患者を生きる 永六輔の大往生【4】

朝日新聞2017年4月6日26面:介護サービスで家族楽に 背中の手術をした永六輔さんは2016年4月、大学病院を退院して自宅で療養することになった。手術の影響で、足を自力で動かすことが難しくなり、介護がなければ日常生活がほとんどできない要介護5と認定された。
在宅訪問医の新宿ヒロクリニックの英裕雄(56)が週に1回診療し、週に数回だった訪問看護は毎日、朝と夕の2回になった。パーキンソン病の影響で、話しづらくなる言葉の傷害も進んだ。食事も口から食べることが難しくなり、官を通じて栄養を注入した。ただ、認知機能はしっかりしていた。家族や看護師らは「誤嚥に気をつけながら、本人の意思を大事にしよう」という意見で一致した。
夜は長女の千絵さん(58)と千絵さんの夫でマネージャーの良明さん(60)が交代で泊まり、日中は次女の麻理さん(55)が担当した。家族は「手分けして、誰かが必ずそぼにいて、様子をみている状態にしよう」と話し合った。
4人の孫たちが来ると、ベットから車椅子に移して、自宅近くへ散歩に連れ出した。ケアマネジャーで、インターネットインフィニティ―在宅サービス事業部の吉沢衣代さん(39)に相談し、介護用ベットと床ずれを防ぐエアマット、たんの吸引器具を連たるすることにした。
吉沢さんが気にかけたのは、日中、仕事をしながら、夜間の介護をする千絵さんら家族が、疲れをため込むことだった。介護は夜中も約4時間おきに体の向きを変える必要があった。吉沢さんは「家族が笑顔でいられるように、午前4時の体位変換を介護サービスにお願いしては」と提案した。千絵さんは、寝ている間に他人が鍵を開けて家に入ってくることを知り驚いたが、依頼後は睡眠を十分取れるようになった。
5月下旬になって暑くなると、「そうめん、食べたい」と言うようになった。麻理さんが、細かく切って柔らかくゆでたそうめんを、とろみをつけただしに入れて出すと好んで口にした。
食べられるのは、ほんの一口、二口で、管から栄養を取り続けていたが、食後は「仕事に出かけたい」などと、はっきりしゃべって家族を驚かせた。(宮島祐美)

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