7月19日 女性につけ込む「ひととき融資」 

朝日新聞2019年7月17日37面:ネットに掲示板 インターネット上に掲示板で取引相手を簡単に探せるようになったことから、「個人間融資」が広がっている。「ひととき融資」と呼ばれる行為もその一つ。金を課した見返りに、性行為を要求するものだ。その実態とは。ネットで「個人間融資」を検索すると、いくつも掲示板がある。借り手や貸し手が希望額や返済方法、連絡先のメールアドレスを投稿。条件が合う人からの連絡を受けて、個別のやりとりが始まる。「仕事を掛け持ちするシングルママです。支払いが明日にせまり投稿した」。自身の境遇を書いて、貸主を探す人もいる。金額は数万円から数十万円が多い。
そんな掲示板に、性行為を表す隠語の「ひととき」を使った融資の誘いもまぎれ込む。「ヒトトキありでも借りたい20代の女性いますか?」 大阪では6月、ひととき融資を行った男が違法な高金利で女性に金を課していたなどとして、逮捕・起訴される事件もあった。出資法違反(超高金利受領)の罪などで起訴されたのは、大阪府千早赤坂村の職員だった藤田祐被告(36)=懲戒免職。2016年から20~40代の女性4人に無登録で現金を貸したり、上限金利の2~8倍にあたる計81万円の利息を受け取ったりしたとされる。 名前に批判の声 大阪府警によると、手口はこうだ。掲示板で貸主を探す女性の投稿を見つけて連絡。性行為が条件だとメールで伝えから会い、借用書を書かせて金を渡す。継続的な性行為を拒否したら、1回につき利息に5千円を上乗せすることも約束させていた。藤田被告は「利息も得られて、性行為もできて素晴らしい融資だと思った」と供述。自宅からは女性16人に書かせた借用書も見つかっている。事件が報じられると、ネット上では「ひととき融資」という言葉に注目が集まった。由来ははっきりしないが、「性行為でひとときの時間を過ごすから」「人と木を組み合わせた『体』と引き換えに借りるから」などの推測が書き込まれて、批判の声も。「きれいな日本語なのに卑猥な行為」「すがすがしい名前をつけるな」 性犯罪の可能性 ひととき融資は性犯罪にあたる可能性がある。貸主が準強制性交罪に問われる可能性を指摘するのは、甲南大法科大学院の園田寿教授(刑法)。著しく抵抗が難しい状態で性交した場合に適用され、金銭的に困った被害者はこの状況だと考えることもできるという。売春にはならないのか。売春帽子法は「売春とは対償を受け、不特定の相手と性交すること」と定義し、売春をしたり、その相手となったりすることを禁止している。利息の免除は「対償」になり得るが、園田教授は「男の弱みにつけ込まれてやらされていたことなので、売防法の適用対象にはならないのでは」とみる。全国ヤミ金融・悪質金融対策会議事務局長の三上理弁護士によると、個人間融資の出資法の上限金利は年109.5%。ただ、個人でも反復継続の意思を持って「業」として行うと、年20%の金利を超える契約は無効となり返済義務がないとされる可能性がある。ただ三上弁護士は「暴力団関係者が募っているとみられる例もあり、最大の対策は利用しないこと」と話す。(大野正智、佐藤恵子)

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