6月26日 G20サミット「4」

朝日新聞2019年6月20日夕刊9面:注目の米中首脳会談ポイントは? 大勢の首脳が集まる主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)では二国間外交も活発に繰り広げられる。最も注目が集まるのは、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席による米中首脳会談だ。昨年12月のアルゼンチンG20依頼、5回目の顔合わせとなるが、過去とは異なる緊張の中での会談になりそうだ。米国は対中貿易赤字の削減に加え、中国による知的財産権侵害や外国企業に対する技術移転の強制などで中国に譲歩を迫っており、世界経済を脅かす米中貿易摩擦が沈静化に向かうかどうかがポイントになる。米国は中国からのほぼ全輸入品に及ぶ追加関税案を先に発表。圧力をかけて交渉を有利に進めようともくろむ。だが、中国の報復関税で打撃を受ける米農家の不満も高まっており、習氏との対話で「手打ち」に持ち込みたいのが来年の大統領再選を目指すトランプ氏の本音だ。一方、妥協を探ってきた中国は、5月の通商協議が不調に終わると対決姿勢に転じた。米国産品の輸入拡大や貿易不均衡是正につながる中国国内法の改正など、米国が突きつけた要求が過大だとして「絶対に譲歩できない」(劉鶴副首相)と内外に宣言。背水の陣を敷く。中国経済も落ち込みが続くなか、長期戦への覚悟を国民に求めるかのような報道も出始めた。そこには時間稼ぎをすれば大統領選への影響を懸念するトランプ氏が圧力を緩めるのでは、との計算も透けて見える。トランプ氏はロシアのプーチン大統領との会談にも乗り気だ。2016年米大統領選へのロシアの介入をめぐる「ロシア疑惑」の捜査でトランプ氏とロシアの「蜜月」に厳しい目が注がれ、首脳同士が直接対話できない状況が1年間続いていた。トランプ氏は捜査が終結したのを機に対ロシア関係正常化を図る構えだ。焦点は核軍縮になる。21年に期限を迎える新戦略兵器削減条約(新START)の延長問題のほか、米国の離脱通告で8月に失効する中距離核戦力(INF)全廃条約に代わる枠組みをめぐって突っ込んだ議論ができるかが注目だ。
ホスト国である日本も、米ロ中との会談を重視する。安倍晋三首相とトランプ氏の階段は、4月のワシントン、5月の東京に続き、異例の3ヵ月連続。先の首相イラン訪問や北朝鮮問題、日米貿易交渉などを議論する見通しだ。国家主席就任以来、初訪日となる習氏との会談では、関係改善を受けた経済協力のあり方などが話し合われる見通しだ。G20前の27日に食事会を含めた首脳会談を調整している。日本は、国賓待遇での習氏の再訪問も求めるとみられる。ロシアとは、安倍政権が目指した平和条約の6月大筋合意は断念。会談の成果は共同経済活動などにとどまりそうだ。元徴用工の問題などで亀裂が深まる韓国との首脳会談は見送られる可能性が髙い。(沢村亙=ワシントン 冨名腰隆=北京、小野田甲太郎)

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