5月29日 東京五輪 動画投稿だめ?

朝日新聞2019年5月25日37面:IOCに著作権含む「一切の権利」 自撮りくらいは認めて・・との声も 2020年の東京五輪では、観客が競技会場で撮影した動画をSNSなどネットに投稿することが禁じられる。高額の放映権料を支払っているテレビ局の利益を守るためだが、「拡散も含めて五輪では」「自分を撮った場合の投稿は認めて」との声が上がる。東京五輪の観戦チケットは、28日まで抽選申し込みの受付中だ。会場内で撮影した動画について、規約にこうある。「国際オリンピック委員会(IOC)の事前の許可なく、インターネットに配信することはできません」。選手が映っていない応援の様子も投稿不可という。
「拡散も含めて五輪ではないのか」「会場内の前景やセルフィー(自撮り)での背景映り込みくらいは認めて」。ツイッターでは疑問の声が上がる。広島県福山市の男性会社員(32)は「規約が認知されていない」と実効性に疑問を抱く。そもそも観客が撮った動画の著作権は観客自身にある。だが、著作権を含む「一切の権利」をIOCに移転すると規約は定める。なぜなのか。大会組織委員会の五十嵐敦・法務部長は放送権者の利益保護を挙げ、「不適切な動画の投稿があった際にIOCが(ネット事業者に)削除を要請できるようにした」と説明。禁止対象を選手が映った動画に限らない理由については「競技だけが五輪じゃない。会場内はすべてIOCが権利を保有するという大前提がある」と話した。18年の平昌五輪でも同種の規定があったという。ほかのスポーツではどうか。Jリーグは試合運営管理規程で観客による写真や動画ネット配信を禁じているが、著作権移転の規定はない。プロ野球ヤクルトの担当者は「非営利目的なら、フラッシュを使わない写真や動画の撮影、投稿も基本的に大丈夫」と話す。ライブでは、浜崎あゆみさんが17年のツアーで写真の撮影やSNS投稿を容認したという。音楽プロデューサーの中脇雅裕さんは「米国ではライブ中の撮影を認めるケースが多い。SNS投稿でPRできるという期待がある」と説明する。知的財産権に詳しい福井健策弁護士は「スポーツ観戦はコンサートなどと違って撮影、応援などの自由が認められてきた。管理する側の事情も分かるが、五輪で著作権を移転させ、動画のSNS投稿まで禁止するのは観客の自由を制限しすぎでは」と話す。(赤田康和、佐藤恵子、林幹益)
「東京2020」「聖火」言葉も制限 動画投稿だけでない。大会組織委員会は大会名称やエンブレムなどの知的財産の商業利用を商標法などを根拠に制限。使えるのはスポンサーなどに限られる。言葉では「東京2020」「聖火」も制限の対象になる。業者に依頼してネット上の監視もしている。京都府内のラーメン店は昨年末まで、五輪の競技にちなんだラーメンを開発するキャンペーン「勝手に東京オリンピック」を展開した。商業利用とみなされる恐れがあり、店主の男性(40)は「そんなんですか。まったく知らなかった」と驚く。組織委の池松洲一郎・ブランド管理部長は「税金の投入を抑えるためにマーケティング活動による収入が重要で、柱になるが知的財産」と説明する。ただ、「スポンサーに悪影響を与えない」「特定の利益を生まない」「五輪の機運の盛り上げに資する」と判断できる場合は、指摘しない場合もあるという。

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