5月25日 過熱する御朱印 罵声・転売・・レッドカード?

朝日新聞2019年5月21日29面:「こっちは客だぞ」 寺院に参拝した証でもある御朱印をめぐり、トラブルが相次いでいる。元号が令和に変わったこちで、ブームが過熱。授与される側の暴言や転売が問題視され、取りやめるところも出てきた。「こっちはお客さんだぞ」。東京都台東区の浅草寺神社では4月末から、「平成」「令和」という新旧の元号が入った御朱印を数量限定で配布したところ、予想を超える行列ができた。入手できなかった人が神職や巫女に罵声を浴びせたという。ネットオークションでは5千円を超える値をつけ、「転売も看過できない」と神社は検討。混乱を避けるとして、19日までの三社祭では恒例xたった特別な御朱印の配布を取りやめた。朱印に本尊の名などを墨書してもらう御朱印は10年ほど前からブームが続き、神社などにも広がった。福島県会津若松市の白虎隊の墓の近くにある土産物店「飯盛分店」では、五代目墓守の飯盛尚子さん(49)が、墓参者と丁寧なやり取りをしながら御朱印を書いてきた。「妊婦さんんは丸めの文字にしたり、おばあちゃんには四字熟語を添えたり、一人一人に寄り添って書いていました」。1人10分かかることもあり、「手際が悪い。何分かけてんだ」と責められて昨年、書くのをやめた。改元にあたり予約制で再開したところ「行けば混乱するので、御朱印帳を郵送します。書いて返送して」という手紙が届いた。行列にならぶ時間がないと、「ホテルまで届けに来て」と御朱印帳を置いていく女性もいたという。「(慈善活動の寄付にあてており)商売でやっているわけではない。当分書くつもりはありません」 令和で高騰27万円 近年のブームでは、こだわりの絵柄を書いてくれる寺社には希望者が殺到する。キャラクターをあしらった御朱印帳をもって、各所めぐる「御朱印ガール」も生まれた。どこでどのような御朱印が配られているのか、手軽に知ることができるSNSの発達もブームを後押しした。最近は期間限定といった「プレミア御朱印」も登場。数百円の志納金で授与されるにもかかわらず、令和を迎えて、ネットで27万3千円の値をつけるものも出た。令和初日に10時間待ちの行列ができた明治神宮(東京都)の御朱印を1万円で買ったという40代の男性は、「足を運んで集めてきたが、5月1日は仕事で行けなかった。コレクションに令和初日のものがないのは許せない。誰かに助けてもらうのも、神仏の縁だと考えています」。
 貴重な収入源でも 過熱するブームに多くの寺社が頭を悩ませる。だが、東京都内のある寺の住職は「高齢化で檀家も減り、寺を運営することが難しくなってきた。救いは御朱印。特に記念御朱印は大きな収入源です」と打ち明けた。「御朱印の由来は、写経を寺に納めた証として授与された室町時代の『納経印』。功徳を積んだ人間の証明です」。佛教大学の八木透教授(民俗学)はそう話す。宗教色が薄れたのは江戸後期ごろ。参拝すればもらえるようになり、庶民にも広がっていったという。「法律違反ではないとはいえ、転売するのはやめるべきです。『客だ』といばるのもおかしい。御朱印のもともとの意味をもう一度考えてほしい」と話す。(江戸川夏樹)

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