5月22日 私たちも投票します

朝日新聞5月22日2面:AKB48の3人が初の投票に向けて、政治について語り合う連載「私たちも投票します」は今回から、第4部が始まります。このシリーズは、ジャーナリストの津田大介さんと、投票先をどうやって選ぶかについて話し合います。初回は、政治に関心をもって投票する意義や候補者の「見分け方」を考えます。
津田大介 皆さんが実際に投票に行くとき、だれに一票を投じたらいいのか悩むと思います。ライフネット生命保険会長の出口治明さんは「働く君に伝えたい『お金』の教養」(ポプラ社)という本で、「そもそも政治家とはどういう人種なのか。根本的にわ

2016/ 5/22 16:24

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かっていないから、考えること自体を放棄してしまう」と言っています。
茂木忍(もぎしのぶ) たまに街頭で演説している人を見かけますが、確かにどんな人なのかよく知りません。
津田 まず世界と日本の違いを知ることも大切です。例えば、国会議員に占める女性の割合は国によって全然違う。国際機関「列国議会同盟」(IPU)によると、世界191ヵ国の平均は20%kぃ用で5人に1人は女性です。ドイツやイタリアは30%を超えていますが、日本はどれぐらいだと思いますか。
向井地美音(むかいちみおん) 2割くらいですか?
津田 衆議院が9.5%、世界で157位です。日本では女性議員が圧倒的に少数派なんです。
向井地 そういえば国会の中継を見ても、男性ばかりのイメージですね。
津田 最近、「保育園落ちた」というブログが話題になりました。東京などでは保育園がいっぱいで子どもを預けることができず、本当は働きたい女性もやむなく仕事を辞めたり、出産をあきらめたりする場合が少なくない。
加藤玲奈(かとうれな) 私も将来、働きながら子育てするかもしれないと思うと、ひとごとじゃないですね。
津田 少子化は政治が真っ先に解決すべき問題なのに、日本では対策が進んでいない。女性議員の数が少なければ女性の声は反映しにくい。女性議員の多い国では議会に赤ちゃんを連れてきて、議論している議員もいます。
加藤 それはすごいですね。
津田 カナダやイギリスの首相はまだ40代です。リーダーが若くて、議員に女性が多いと、若者の感覚をわかってくれそうですよね。でも日本は中高年の政治家の方が多い。若者と政治の距離を遠ざける原因の一つです。
茂木 若い人が政治に関心を持たなくなってきていると、私も感じています。
津田 「選挙に行っても世の中が変わる感じがしない。誰が政治家になっても一緒」などと言う人もいます。でも、出口さんによれば、そう言う人は「今の政治はよくない」と思っているのです。今の与党はどこかわかりますか。
加藤 自民党と公明党です。
津田 その2党がタッグを組んで政権を支えています。与党以外はすべて野党です。「今の政治はよくない」と思っている人は、与党と対立する野党に投票するべきです。逆に「特に不満はない。今の政治でいい」と思うなら、与党に入れればいい。つまり現状維持の支持です。
向井地 私も一票じゃ何も変わらないと思っていました。でも、とにかく投票に行ってみようという気になりました。
津田 与党や野党の候補者が2人以上いたり、ピンとくる人がいないときは、日本は女性と若者の政治家が圧倒的に少ないことを思い出してください。
茂木 選ばれる議員におじさんが多いのは、おじいちゃんやおばあちゃんばかりが投票するからでしょうか。
津田 投票するのが高齢者ばかりだから、政治家は高齢者を意識した政策を優先させる。安倍政権は高齢であまりお金が無い人たちに「臨時福祉給付金」として3万円を配ることを決めました。一方、子育て世代に支給してい「子育て給付金」(2015年度は子ども1人当り3千円)を今年4月から廃止しました。
加藤 えっ? 子育ての手当てが減ったんですか。知りませんでした。
津田 高齢者を優先する政治だから「シルバー民主主義」とも言われます。
茂木 ジルバーシートのシルバーですか?
津田 そう。 どこの国も少子高齢化で若い世代が減ってくる。仕方ない部分もあるけれど、ほうっておくと、若い人や女性向けの政策がどんどんおろそかになっていく。だから、若いみなさんも投票に行った方がいいのです。
『あいまい公約ダメ具体的な政策見て』
津田 投票先を決めるやり方を具体的に考えます。選挙になったら家庭に配られる選挙公報や街頭掲示板の候補者ポスターを見て、自分の選挙区に誰が出ているかを確認しましょう。向井地さんの選挙区は?
向井地 埼玉県です。
津田 例えば埼玉県の選挙区で、一番若い田中一郎さんが立候補していたら「田中一郎 埼玉県」で検索し、公式サイトを探します。政治家のサイトには、自分が実現したいことや経歴が書かれている。それを見て、第一印象で信頼できそうな政治家かどうか判断します。
向井地 候補者全員のサイトを見てみたいです。いろんな人のことを考えている候補がいたらいいなと思います。
津田 フェイスブックやツイッターもチェックする。1人目の候補が何かちょっと違う気がするなら、その次の候補を検索します。

2016/ 5/22 16:20

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その中で共感できる人に投票すればいい。
加藤 これならスマホでも手軽にできるので、私も自分の選挙区の候補者を調べてみます。いまの議員がどんな人かも知らないので、まずブログを検索して見てみます。
津田 地方自治の問題を取材しているジャーナリストの相川俊英さんが提案しているやり方ですが「NG候補」を外す方法もあります。実力者との関係や自分の手柄話ばかりを書き込み、自分の意見を一切言わないような人はNGです。自分の支持者にだけ目を向けて、地元のお祭りやイベントに出たことばかりを強調する人もダメですね。地域の声を吸い上げるのも政治家の大切な仕事ですが、多過ぎるのも考えものです。
茂木 地元のお祭りであいさつした人が選挙のアピールのために来ていたとは知りませんでした。
津田 「夢のある未来を実現する」などと、あいまいな公約を掲げる人もNGです。政治家なら「保育園の待機児童問題を解決します」などと具体的な政策を示して、自分の言葉で実現する方法を語るべきです。
加藤 私も具体的な政策の訴えがある人がいいと思います。将来の自分と重ね合わせながら、投票する人を選びたいです。=敬省略 (構成・小林豪)

 

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