5月22日 悩んで読むか読んで悩むか

朝日新聞5月22日14面:今週は萩上チキさんが回答します。
(相談)何をやってもうまくいきません。これまで販売員、事務、会議職員などを経験しましたが、いずれもうまくいきません。解雇されるほどのレベルではありませんが、何年たってもミスせずに仕事をするだけで精いっぱい。スポーツ、芸術、家事なども普通より下です。人格的にも優れているとはいえません。私の能力の低さは先天的なものか、それとも教育に問題があったのかと自己不全感に悩んでいます。(仙台市、女性・37歳)
幅広い仕事に取り組んでこられたんですね。新しい分野に飛び込むこと自体、エネルギーのいることですから、そのチャレンジを続けてこられるだけでも尊敬します。
経済学の用語に、「比較優位」という言葉があります。仕事というのは、他人の代わりに何かをしてあげること。何かに絶対的に秀でている状態

2016/ 5/22 11:44

2016/ 5/22 11:44

(絶対優位)でなくてもいい。他人の求めに応じて時間や労力を分けるのであれば、十分に役割を果たせているのだという考え方です。雇われ続けていることは、仕事を継続できると評価されているのです。卑下しすぎる必要はありません。
昨今、「発達障害」が社会的に注目されているように、人間の発達の仕方はには先天的にもそれぞれ凸凹はあるようです。その障害が、注意欠陥に現れるか、落ち着きのなさに現れるのかなどは、人によって異なります。あなたにそういう障害があると言いたいわけではありません。そもそも「発達障害」と括られるか否かに関わらず、人によって得意な事・不得意な事はるということです。
だとすれば、先天的かどうかにこだわるよりも、どういう「特性」が自分自身にあるかを自分で把握することが、まずは大事なのではないでしょうか。あなたは、あなたの人生の「当事者」です。どんな「特性」を持った「当事者」なのか、既に大まかな分析をあなた自身で行っているようです。自己不全感は、自己期待の高さと自己評価の低さとのギャップによってもたらされます。自分の能力を適切に把握し、上手に付き合える方法を見つければ、少しは楽になると思います。
改めて自分を分析する前に、ぜひ『つながりの作法』という本を読んでみてください。2人の「当事者」が、自分を説明する言葉を獲得していく過程が丁寧に描かれています。もし苦手なことがあるのであれば、それをあらかじめ職場の人間に伝え、サポートしてもらってもよいでしょう。自分だけのせいではなく、人とのつながりを変えることで、生きやすくなることも教えてくれます。

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

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