5月19日 しじみ汁の経済学【2】

朝日新聞5月19日15面:チェコの経済学者 トーマス・セドラチェク さん 1977年生まれ。チェコのCSOB銀行チーフ・ストラテジスト。学生だった24歳の時、ハバベル大統領の経済アドバイザーに。

ー財政問題も本質は同じようですね。
「重大な問題です。金利が低いから借金しやすく債務残高がどんどん重くなる時代になっています。それでも成長していません」

2016/ 5/19 14:38

2016/ 5/19 14:38

「銀行で100万円を借りた私に、もうかったねという人がいたら馬鹿です。しかし、これが実際の経済で起きている。たとえば国がGDPの7%の借金をする。それを注入して1%か2%くらい経済が伸びる。そしたら、多くの経済学者が『ハレルヤ、もうかったぞ』と喜びの声を上げる。ものすごいナンセンス。しかも借金という麻薬、覚醒剤を使う…」「国の借金も時間とエネルギーを操作するためのトリック」
ー日本の国の借金は途方もなく大きくなっています。
「日本は苦しくて借金を増やしたのではなく、経済成長をより速くしたかったためにこうなったのではないでしょうか。成長を速めるために債務を増やし、ある日全部が崩れる。ギリシャは遅れているのではなく先駆的なのです」
「しかし今の問題は、もはや注入できる麻薬すら底をついていること。だから途方に暮れている」
ーなのに、この中毒からなかなか抜け出せない。
「問題は、成長がないとこや成長が遅いことではない。より速い成長への欲望。これがさらに借金を増やし、船体的な崩壊を招く」
「今の経済は躁鬱病的(そううつ)でもあります。気分がいいときにマニアックになりがち、落ち込んでいる時も落ち込みすぎる。裕福な社会にとって、より恐ろしいのは躁の方でしょう。成長して、猛スピードで壁にぶつかる」
「気分のいいとき、それを抑える薬を嫌がるように、財政政策も政治家にまかせていてはうまくいかない。そこから距離を置いた方がいい」
「政府自体はお札を作れない。それは独立した中央銀行の仕事です。政府が作れるのは借金。政治家が紙幣をするようになればどれだけ矛盾したことになるか」
ーでも、日本では、独立しているはずの日本銀行が、政権や政治家が求めるままに紙幣を刷り続けているように見えます。さらに、マイナス金利まで導入しました。
「金利を上げようとしたときに禁断症状が出ないか心配ですね」

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