5月13日 賃金体系 年功型から成果主義になるの?

朝日新聞5月13日7面:「仕事が多くないのに、賃金は我々の世代より高い」。東京の不動産会社の男性(37)は、年長の社員への不満を募らせる。競争激化で仕事が増えるなか、不公平感が強いという。
日本生産性本部が2013年、企業の人事担当者に、働きが賃金水準に見合わない正社員がどの年齢層に多いか尋ねたところ、50代が39.5%で最も多く、40代は30.5%だった。
賃金が低い若手の頃に経験を積み、ベテランになったら経験を生かして若手を指導しつつ、年齢に応じた賃金をもらう。そうした「年功型賃金」

2016/ 5/13 12:31

2016/ 5/13 12:31

は、かつては普通だったが、低成長下で賃金の底上げが難しいなか、人数が減っていて非正社員も多い若手の不満がたまりやすくなっている。
「子育て世代の処遇を改善するためにも、年功序列の賃金を見直し、労働生産性に見合った体系に移行することが大切だ」。14年9月の政労使会議で、安倍晋三首相は見直されるべき「働き方」だと指摘した。
年功型賃金は、生活への安心感から仕事に打ち込めるため、「ものづくり」など日本の競争力の源泉ともされた。しかし1990年代以降、企業が経営のスリム化と人件費の見直しを進めるなか、時代遅れとの声が強まった。年齢に応じた賃金の上昇幅を小さくしたり、仕事内容や結果に応じて賃金が変わる「役割給」や「成果主義」を採り入れたりする企業も増えた。
賃金体系は「年功型」ではなく、「成果主義」などが主流になっていくのだろうか。
ただ、成果主義には、賃金の変動が激しい△公正な評価が難しい△長期的な価値やチームワークより目先の利益や自分が優先になるーなどの指摘もある。また中高年は、教育や介護などの費用が増える年代で、その時期の収入を年功型が保障してきた側面もある。
労働政策研究・研修機構が11年に4千人に行った調査では、74.5%が年功型を「良いこと」と答え、99年の60.8%より増えた。
大和総研の溝端幹雄・主任研究員は「生産性に応じた賃金になると、教育費などがかさむ世代に相応の賃金を払うという、年功型が担った生活給としての側面が失われる可能性がある」と指摘する。働き手が先行きを見通せなくなると消費にもひずみが生じかねず、「増える生活費をどうまかなうかという政策的議論も重要だ」という。(吉川啓一郎)

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