5月10日 学校と新聞

東京新聞5月10日25面:この春、久しぶりに大学三年生になった六人の教え子たちに、母校の中学の近くにあるファミリーレストランで会いました。
その時、何げなく「新聞はちゃんと読んでいますか」と聞きました。すると、少し気まずい雰囲気になり、「もうすぐ就活だし、新聞を読まなくてはいけないんだけど」「忙しくて時間がないんです」「人前で新聞を読むのが恥ずかしくて」などの言い訳ばかりが出てきました。
最近、通勤通学の電車で新聞を読む若者の姿をみかけることはほとんどないし、私の担任のクラスでも新聞を購読している家庭は三割にも満たない。これが彼らの正直な感想なのだと思います。
ちょっとショックでしたが、気を取り直して「デジタル版の新聞を読んでいる人は?」と再度問いかけると、それでもだれもよんでいません。さらに「どうやって情報を入手しているの」と重ねて聞くと、「テレビのニュースー」「ネットの掲示板やヤフーニュース」「友人や家族に教えてもらう」。若者の新聞は離れは深刻です。
すると、一人が「そういえば先生の授業でよく新聞をよまされたなあ」と言いだしました。「あった。あった」「あれはあれで楽しかったよ」などとしばし昔話が続きました。
そこで「中学卒業後どうして新聞を読まなくなったの」と問うと、「どうしてかなあ…」「やっぱり自分の意思で読み続けるのは大変だよね」「社会や世の中に対する関心や興味がないと続かないし…」。
教え子たちの言葉を聞きながら、私はしばし、卒業後も新聞を読み続けるようにするためにはどうすればよいのか思い、黙ってしまいました。
すると「先生、もう一回新聞を読むようにしてみるよ」。その言葉に多少救われた気がしました。
それでも、教師として生徒たちに新聞を読み続けてもらうためにはどうすればいいのか。毎日、新聞を読みながら自問自答しています。
(公立中学校主任教論・穐田剛)
😥 近年、新聞を使った授業を行う学校が増えてきましたが、生徒からみれば授業の教材のような感じがして、身近な存在とは離れていくのでしょうか。

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