31日 人生の贈りもの 和田アキ子【1】

朝日新聞2017年5月29日37面:紅白 世代交代は意識していた 「現子」と書いて「あきこ」。大阪で不良少女だったころのニックネームは「ミナミのアコ」でした。私をスカウトしてくれたホリプロ社長の堀威夫さん(現・ファウンダー最高顧問)も「アコ、アコ」と呼んでいました。「アッコ」になったのは、「笑って許して」(1970年)が出たころからでしょうか。「笑って許して~」と歌うと、客席から自然に「アッコ!」と合の手が入るようになったんですよ。
初めて紅白出場曲(同年の第21回NHK紅白歌合戦)は、その「笑って許して」でしたね。紅組の司会が美空ひばりさん。私を見上げるようにして、「大きいわねえ。犬だったらおしっこしゃうわ」と冗談を言うのです。まるで電信柱扱い。ひばりさんとはすぐ親しくなり、ご自宅に招かれて何度も飲みました。
《和田さんは紅白に女性歌手として歴代最多の通算39回出場。日本中に歌声を届けてきた。紅組のトリや司会を務めた経験もあり、「紅白の顔」でもあったが、2016年は出場できなかった》
正直ショックでした。毎年、紅白が終わってから我が家にスタッフを招き、お年玉を渡して食事するのが恒例行事だったんですが…。そろそろ世代交代をしないといけないなあ、とは思っていました。北島三郎さんも13年を最後に後進に道を譲り、引退していますし。
でも吹っ切れました。いくつになっても、指先に真っ赤なマニュキアをして、バックバンドに若い男の子たちを従えてブルースを歌うのが私の夢。後ろを振り返るのは、和田アキ子らくしないしね。
(聞き手・編集委員・小泉信一)
わだ・あきこ 1950年生まれ。68年「星空の孤独」でデビュー。72年には「あの鐘を鳴らすのはあなた」で日本レコード大賞最優秀賞を受賞。85年から情報バラエティー番組「アッコにおまかせ!」(TBS)の司会を務める。

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