30日てんでんこ マイ電力③

朝日新聞2017年4月27日3面:企業とNGOが手を組み、太陽光発電の被災地支援が始まった。 桜井薫(67)に協力を頼まれた竹村英明(65)はNGO経験が長く、政治家秘書も経験しているので顔が広い。2人は2011年3月24日、お台場にある太陽光発電大手「ソーラーフロンティア」に向かった。発電には支障がないが、市場に出せないアウトレット品が大量にあると聞いたからだ。
「被災地へ、太陽光発電システムを格安にてご提供ください」。桜井たちは当時社長だった亀田繁明宛てに手紙を出していた。応対した当時の同社営業技術部長、野村裕宗(57)は、亀田が無償提供を承諾したことを伝えた。「ただし条件があります」
一つは避難場所が閉鎖された後にパネルが転売されないように管理すること、もう一つは会社名を出さないことだ。「震災に便乗した売名行為」と見られたくなかったからだ。太陽光パネルのめどがついた2人は、寄付を集めたり、設置を進めたりするための支援体制づくりを急いだ。
桜井が現地で太陽光パネルを設置し始めた4月初旬、東京では被災地に自然エネルギーを届ける「つながり・ぬくもりプロジェクト(つなぬく)」の記者会見が開かれた。竹村を顧問を務める環境エネルギー政策研究所(ISEP)やWWFジャパン、バイオマス産業社会ネットワーク(BIN)などのNGOが参加した。プロジェクト名には「自然エネによるつながり(情報)とぬくもり(照明・暖房)を届ける」という意味を込めた。太陽光発電に加え、太陽熱温水器やバイオマスのボイラーも無償で提供することになった。
ソーラーフロンティア宮崎工場から大量の太陽光パネルが運び込まれ、4月中旬以降、つなぬくの活動は本格化した。同社の野村は現地の状況を見るために、黄金週間を利用して岩手県陸前高田市を訪ねた。中学3年の長男も同行させた。つなぬくでパネルを設ちした家の人から「テレビを見られるようになったのが心の救い。LEDで居間から台所まで照らせるようになった」と感謝された。同社が無償提供した太陽光パネルは計約3千枚、250キロワット分に上る。
現地責任者になったのは藤井博和(64)だ。30年以上も太陽光発電事業に携わり、桜井たちとも旧知の仲だった。「必要とされたのはまず明かり。船にとっての灯台のようなものですから」 (石井徹)

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

ご予約・お問い合わせはお気軽に

Tel0120-740-276

〒352-0011 埼玉県新座市野火止8-14-29

ページトップへ戻る