24日 アーティストに検閲は地雷

朝日新聞2017年5月19日夕刊15面:「共謀罪」憂い拡散 議論がつくされないまま採決されてしまうのかー。「共謀罪」の趣旨を含む組織的犯罪処罰法改正案は、多くの野党が問題点を指摘する中なか、与党は19日午後にも衆院法務委員会で採決する構えだ。国会周辺には反対の市民が集まった。SNSなどで思いを明かす著名人もいる。
午前9時に始まった法務委では、野党の議員が「捜査の対象はどこまで及ぶのか」「自白が誘導されのではないか」といった論点を改めて質問した。ヤジが飛びかう場面もあった。
国会周辺には午前11時過ぎには、「共謀罪」法案に反対する市民団体ら100人ほどが集まった。東京都大田区の男性(71)は「小さい力でもやれることをやって、反対の意志を示していきたい。共謀罪が通ると、世の中が萎縮するのを懸念している」と話した。
これまで様々な著名人も思いを明らかにしている。作家の柳広司さんは4月末、朝日新聞「声」欄に反対意見を投稿した。旧日本軍の資料を読み、諜報機関をモデルにした小説を執筆してきた経験から、「共謀罪」と戦前の治安維持法に類似点が多いことを指摘。「『共謀罪』は、治安維持法同様、必ずや現場に運用を丸投げされ、早晩国民に牙をむく『悪法』になるのは火を見るより明らかです」と法案に強く反対している。
一方、SNSによる発言も。「政府が進めている『共謀罪』に危険なシルシが見える」。歌手の佐野元春さんは17日、自身のフェイスブックに記載。米国の評論家スーザン・ソンタグの「検閲を警戒すること、しかし忘れないこと」との言葉を引用し、「アーティストにとって、検閲は地雷だ」とつづると、千人以上が「シェア」した。
放送タレントの松尾貴史さんはツイッターで、「法案を通すためにテロの文言を入れるというイカサマ」「広く不味さが浸透しないうちに、また強行採決か」とたびたび批判してきた。
12日に「秘密保護法その他とセットで、国民を黙らせる仕組みは完了という状態になってしまう」とつぶやくと、リツイート(転送)は4千を超えた。
劇団「ナイロン100℃」を主宰する劇作家、ケラリーノ・サンドロブィッチさんは「賛成の方もどうか急がず慎重に。納得のいく根拠はなにひとつ明確に示されていないのだから」と呼びかけた。「RT(リツイート)以外あまりつぶやくのを控えていたが、これだけはどうしても。」との冒頭の言葉に、採決を強行しようとする与党への不信感がのぞく。
「改憲も気になるけれど・・共謀罪の方が気になる・・」とつぶやいたのは、お笑い芸人の田村淳さんだ。コメント欄には「共謀罪ではなくテロ等準備罪です」「通すべき法案だと思ってるけどなぁ」といった書き込みや、「僕も共謀罪には疑問があります」などと様々な意見が寄せられている。(岩崎生之助、山本亮介)

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