21日 教えて! カジノ【4】

朝日新聞2017年2月18日7面:誘致の動き次々 経済効果どのくらい? マーライオンを眼下に望む3棟の摩天楼。頂上には、エッフェル塔を横にしたより長い船型の展望デッキが架かり、解散前のSMAPがソフトバンクのCMを撮影した。カジノを備えたシンガポールの統合型リゾート(IR)「マリーナベイ・サンズ」だ。運営する米ラスベガス・サンズは2014年、大阪進出時には、5千億円以上を投じる考えを示している。
カジノ解禁法では、民間企業のカジノ運営を想定する。同社など米国やマカオの主要6社「ビッグ6」に加え、国内ではパチンコホール大手のダイナムジャパンホールディングス、パチンコ機器大手のセガサミーホールディングス、京急電鉄、ハウステンボスなどが進出をめざす。運営のノウハウを持つ海外企業と、国内の開発に強い日本企業が組むとみられる。
カジノが利益を出す仕組みはこうだ。例えば、38個の数字から一つを当てるルーレットの場合、当たれば賭け金の36倍になるルールで、外れれば没収される。勝ち負けを平均すると、確立上は賭けるたびに客が約5%を失う計算になるという。この分が手数料としてカジノに入り、売り上げとなる。国や自治体はここにカジノ税を課す。
国際カジノ研究所(東京)によると、世界のカジノの売り上げは13年で約17兆円で、北米が約8兆3千億円、アジアが約6兆7千億円。試算では、日本で関東、関西、北日本にカジノが1ヵ所ずつできた場合、売り上げは計1兆1千億円程度になる。国会審議では日本人の入場を禁じない方針が示され、年間入場者約4400万人のうち日本人が9割を占めると同研究所は推計する。野党は「海外資本に日本の金融資産が狙われる」と批判を強める。
IRをつくりたい自治体は国の認定を受ける必要がある。大阪府・大阪市は湾岸部で万博とともに誘致をめざし、経済効果を開業前で最大1兆3300億円、開業後は年6300億円とはじく。全国に十数カ所で誘致の構想がある。
ただ、カジノ推進派の木曽崇・同研究所長は「IRは投資を呼び込み、雇用や税収も上がる一方、カジノや買い物で客を囲い込む。客を外に引っ張り出す仕組みを考えないと、地域の繁栄につながらない」と、安易な誘致に釘を刺す。
朝日新聞の昨年12月の世論調査では、64%がカジノ解禁に反対だった。横浜市では今夏の市長選に「反カジノ」掲げる元衆院議員が立候補を表明。誘致に積極的だった林文子市長は1月、「ギャンブル依存症の課題を検討しないと、IRに積極的に踏み込めるかまだ考えられない」と後ろ向きな発言に転じた。カジノ解禁法の付帯決議では、自治体の設置申請に議会の同意が義務づけられたが、カジノ反対派の新里宏二弁護士は「台湾のように住民投票で住民の意思を尊重すべきだ」と話す。(工藤隆治)
「カジノ」は今回で終わります。

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

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