20歳の試練【5】

朝日新聞3月19日35面:おとなと子どものはざまにあたる「思春期と若年成人」を指す「AYA」(Adolent and young Adult)世代のがんへの強化が、注目されている。 AYAの年齢幅には明確な定義はなく、海外では15歳から30歳未満もしくは40歳未満、などとされている。治療中に進学や就職、結婚、出産など、多くのライフステージの変化に特に直面する世代だ。専門家は「それぞれの過程に応じた支援が必要」と指摘している。 国立がん研究センター東病院の細野亜古・小児腫瘍科医長(47)は「特に思春期の患者には教育面でのサポートが大切」と話す。多感な時期にいったん学校から遠ざかり、治療後も元の学校に戻れなくなる子もいる。主治医らが学校側と事前に打ち合わせるなど、小児科で行われる支援が大切だ。 就職活動でも、連載で紹介した愛知県の病院職員広田圭さん(33)にように、患者は「病気のことを伝えるべきか」といった悩みを抱えやすく、相談支援体制の強化が必要だ。 国立がん研究センターがん情報サービスのホームページでは「仕事の遂行能力と無関係なら、雇用側が過去の病歴を質問することは不適切」と説明。「自分から病歴を伝える必要はない」という。ただ、「通院のために頻繁に休暇を申請するなど、職務内容にがん経験が関係する場合は、事前に告げた方がいい」とアドバイスする。 AYA世代の実態把握の遅れも課題のひとつ。患者は小児科と成人を診る一般の診療科に分散しており、専門家も少ないためだ。 こうした課題を受けて、厚生労働省は昨年、AYA世代のがんの実態調査や研究を進めていく方針を決めた。
静岡県立静岡がんセンター(長泉町)は昨年6月、「AYA世代病棟」を開設。小児科と、この世代に比較的多い肉腫を治療する整形外科を同じフロアに配置。両科を中心に、診療科をまたいで、この世代の集約を目指す。患者同士の交流も狙いの一つだという。 石田裕二・小児科部長(49)は「最適な治療とケアを提供するため、どんなニーズがあるか聞き取ることから始めたい」と話す。

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