20日 免許証更新時の受診対象 法改正で増

朝日新聞2017年2月18日1面:認知症診断 遅れる恐れ 高齢ドライバーの認知症対策を強化した改正道路交通法が来月12日、施行され、医師の診断が義務づけられる人が一気に増える。安全対策が一歩前進するが、認知症治療拠点の医療機関を朝日新聞が全国調査したところ、回答した73機関の8割超が受診者急増による「診断の遅れ」と「専門医不足」に懸念を示した。診療体制の整備が進まないと、一般の人を含む患者の診断・治療が遅れるおそれがある。
道交法では認知症の人は免許取り消し(停止)の対象と定められている。75歳以上の人は3年に1度の運転免許更新時に、記憶力・判断力などの認知機能検査を受ける。今は「認知症のおそれ」と判定されても、信号無視などの交通違反がなければ受診義務はなく、運転を続けられる。
改正道交法では「認知症のおそれ」と判定された更新希望者すべてに受診が義務づけられる。信号無視や逆走などをした際にも認知機能検査を受けることになる。警察庁は、診断対象者が2015年の1650人から年5万人規模に増えると見込む。
調査は昨年12月~今年1月に実施。認知症の地域医療拠点となる「認知症疾患医療センター」に指定された全国367(昨年10月時点)の医療機関から、無作為抽出した100機関に施行後の診療の課題を尋ね、73機関から回答を得た。 認知症は症状の進行を抑えるため、早期発見・早期治療が大切とされるが、受信者増の影響で診察を受けるまでの予約待ち期間が長期化し、診断が遅れることについて、84%の計61機関が「懸念がある」「やや懸念がある」と答えた。新規患者の予約待ち期間は、29%の21機関が現状も平均1ヵ月程度かそれ以上としてた。
また、全国に約1500人いるとされる専門医の不足について「懸念」や「やや懸念」と答えたのは82%の計60機関に上った。
調査結果について、警察庁運転免許課の岡本努・高齢者運転者等支援室長は「懸念は真摯に受け止めている。そうした事態が起きないよう、日本医師会と連携し、都道府県警察が認知症診断に協力してもらえる医師のリストを作成中だ。かかりつけ医にも協力を求め『どの病院にいけばよいか分からない』という対象者に情報提供できるようにしたい」とする。(編集委員・清川卓史、友野賀世)

 

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