2月13日 オトナになった女子たちへ 伊藤理沙

朝日新聞2020年2月7日23面:これもそれも物置!? 勝手口に出た右側に物置がある我が家なんである。「勝手口」と「物置」がある、っていうと、まるで大きい家みたいですが、いえいえ、違いまして、超売れっ子漫画家さんのムスメさんがうちに遊びに来た時 「これくらいの大きい、落ち着く~ヒュー」と、伸びをしたくらいの大きさ。すげー、ママに怒られていたけど。そんな家の物置、押し入れサイズ。ガラッとサッシを開ける。「恥ずかしくない」ものは、植木バサミ、ノコギリ、避難リュックなど。「少し恥ずかしい」のは、たくさんの豆の缶詰(なぜ、こんにも豆なのか)、大量の「2分でごはん」(と、呼んでいるレトルトご飯)、安い時に買いだめした洗剤(どんだけ得する気だ)だ。「かなり恥ずかしい」を発表すると、夢見て購入バーベキューコンロ(1回使用)、花見の時に自分だけラクしたい♡折りたたみの椅子四つ、長靴がいっぱい(畑、やっている?と、聞かれるくらいの)など、である。缶、ビンのゴミの一旦置き場にもしていて、最近ゴミ出す係りのわたしは、しょっちゅうガラガラ開けている。眺める。なんだろう、何でも入れちゃている風でいて、なにか統一感があるのだ。部屋に戻って気づいた。あ、そうか、私物が無い、のだ。「家族で使う」ものが詰まっているのだ。と、いい話にしてみる。で、バレンタインを利用してご機嫌を取りたいわたしは、14日用チョコを買った。隠しておこう、チョコ溶けないところ・・。で、今の季節、物置だな、と、申し訳ないけど物置になじむよう、雑に置いてみた。毎年ギリギリで買っているけど、今年は余裕を吹かした2月3日のことだった。節分の恵方巻を買ってきたヨシダサンが、巻きの保管先で悩んでいた。冷蔵庫だとパサパサになるし、部屋は暖かいし、猫も敵だな、さて。「あ、物置だ」今の季節、物置だ、と。お茶を飲んでいたわたしは立ち上がった。「ちょちょちょちょっまったーー!」チョコも恵方巻も立派な「家族で使う」ものだな、と思う。(漫画家)

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