12月3日 リバースモーゲージ安心?

朝日新聞2019年11月27日7面:自宅・土地担保に借金・死後に売却し返済 月の返済20万円が2万円に 自宅や土地を担保に老後資金をなどを借り、死後に担保不動産を売って返す。そんな高齢世帯向け融資「リバースモーゲージ」が注目さている。ただ、不動産価値が大きく下がると、借りられる額が減ったり、返済額が膨らんだりする恐れもあり、注意が必要だ。「生活が楽になった。お金を借りても自宅に住む権利が残り、安心感がある」 東京スター銀行で4月からリバースモーゲージを利用する千葉県の男性(72)はそう話す。きっかけは住宅ローン返済への不安だ。約20年前に戸建て住宅を土地付きで約8千万円で買い、月20万円返す25年ローンを組んだ。しかし、体調を崩して10年前に退職、共働きの妻も3年前に仕事をやめた。年金収入などが月35万円あるが、あと3年残る返済負担が重かった。自宅や土地を担保に、借入額が最大1340万円のローンを組めた。うち800万円で旧ローンを完済。残り540万円を生活費などとして使える。東京スターの場合、融資対象は55歳以上で、戸建てやマンションを担保に500万~1億円を借りられる。使途自由で、生活費や住宅ローン借り換え、高齢者向け住宅入居などに使われる。同行は05年に始め、融資額1200億円と推定国内シェアは8割。取り扱い金融機関は約70行と10年前の20倍ほどに増えたという。この融資の特徴は、返済額が原則金利分のみで、元本は死後に不動産売却などで返すこと。通常の不動産担保ローンだと金利と元本の合計分を返す。男性の場合、毎月の返済額が20万円から2万円に減った。 生存中の返済増も■住宅ローンより高利 一方で、リスクもある。担保の評価額が大きく下がると、融資限度額は下がる恐れがある。限度額いっぱいに借り、その額を不動産評価額が下回れば、元本の一部返済を生存中に迫れてることもある。月々の返済金利は一般のローンより高く、金利が今後上がれば、負担も高まりやすい。契約者の死亡時も要注意だ。夫婦2人世帯で、契約者の夫が亡くなれば、妻は年金などの収入や資産状況次第で元本返済を求められることがある。返せなければ、自宅に住めなくなる。この融資について、子どもら相続人に同意を求めない銀行もある。相続トラブルの一因となり、国民生活センターによると、親の契約を知らず、相続して住むつもりの自宅が売却されて困ったという相談があるという。担当者は「家族の理解を得るしくみがないとトラブルが増える」とみる。3メガバンクも取り扱うが慎重だ。担保物件は首都圏など地価の下がりにくい地域に限る。三井住友銀行は、下落リスクが高いとしてマンションを担保として受け入れない。相続でも、みずほ銀行と三井住友はすべての推定相続人から書面で同意を得る。三菱UFJ銀行は申込者が75歳以上だと、法定相続人の代表とカウセリング。担保売却で回収できない分を相続人に負担してもらう。リバースモーゲージは老後資金不足を補う一助になる。そんな利点がある一方で、ニッセイ基礎研究所の高岡和佳子・主任研究員は「融資条件が厳しく、現状では富裕層の資金調達手段を多様化させる商品という意味合いが強い。幅広い世帯で活用できる借り入れ手段にはならないのでは」と指摘する。(箱谷真司)

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