11月2日 未来ノート 陸上 山県亮太

朝日新聞2017年10月29日19面:兄のでかい賞状 対抗心翌年小4で優勝 9月24日、全日本実業団対抗選手権の男子100メートル決勝。山県亮太(25=セイコー)は、日本歴代2位に並ぶ10秒00で優勝した。日本記録の9秒98まで、距離にして約20センチだった。実家は広島市のスポーツ用品店「ニシヒロ」を経営し、「運動するのが当たり前に育った」。幼いころはサッカーや野球に打ち込んだ。父の仕事後の夜など、家族4人で愛犬をつれて出かけ、体を動かした。
陸上との出会いは、小学3年のある日。二つ上の兄・昌平さんが、先生に誘われて広島市の大会に出た。陸上の知識もなく、100メートルで立ったままスタートしたのに入賞した。「兄貴が入賞して、でかい賞状をもらって帰ってきた。それがうらやましくて」
兄は一番のライバルで、対抗心があった。口癖は「どうして、いつもお兄ちゃんが先なんや」。兄がランドセルを買ってもらうと、「なんで自分はない」と両親に訴えた。ただ、兄やほかの子に比べて体が小さかった。「来年は僕も出る」と言った亮太少年を、両親は「楽しんでくれたら」と送りだした。ところが翌年、小学4年の部の100メートルで圧倒的な速さを見せつけて優勝。すぐに広島ジュニアオリンピッククラブ(現広島オリンピアプラス)から、練習参加の話がきた。男子400メートルハードルで日本記録を持つ為末大さんらも通った。地元でも有名なチーム。最初はこわくて、気乗りしなかったが「一緒に走った子が声をかけてくれて、すぐに友達になれた。先生も優しくて陸上は楽しかった」。
かけ持ちは難しいため、野球をやめて、陸上を選んだ。優しくほめてもらえる環境が大きかったと、父の浩一さんは言う。「周りから『速いね』って認めてもられたのが大きい。認められるところに自分の身をおきたいというのは、子どもは大人以上に感じているじゃないですか」(遠田寛生)

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