10月10日 停電に備える「下」

朝日新聞2019年10月9日25面:発電機 安全に使うには 大規模停電を機に見直されている発電機。ただ、発電機本体も、燃料となるガソリンやカセットガス(ボンベ)も、取り扱い方法を誤ると生死にかかわる大きな事故につながります。注意点を専門家に聞きました。「発電機は室内では絶対に使わないでください」発電機の製造会社が会員となっている日本陸用燃料機関協会の藤室範比登さんは、そう注意する。発電機の排ガスには有害な一酸化炭素が含まれているため、室内や車内のほか、発電機から出る排ガスが住宅に入りそうな場所で使うことは避ける。先月、台風15号が襲い、大規模停電が起きた千葉県。地元消防によると、鴨川市では9月9日、停電した事業所の車庫内で発電機を使い、20~40代の男性4人が一酸化炭素中毒の疑いで緊急搬送された。 ガソリン 冷暗所で保管 発電機の燃料として使うガソリンにも注意が必要だ。ガソリンの運搬・保管には必ず消防法令の基準を守って作られているガソリン携行缶を使う。ホームセンターやガソリンスタンドなどで買える。20㍑の容量のものは4千円程度。灯油用のポリエチレン容器は使えない。揮発性が高いガソリン向けの仕様になっていないからだ。ガソリンを買う際、セルフ式のスタンドで、自ら携行缶に入れることは、消防法で禁止されている。必ず従業員に入れてもらう。携行缶に入れた後も注意が必要だ。2013年8月、京都府福知山市の花火大会の会場で、屋台店主が発電機に使うガソリンの携行缶のフタを開けたところ、ガソリンが噴き出して引火、見物客ら50人以上が死傷する事故が起きた。この事故をめぐる裁判の判決文などによると、事故当日、店主は照明などの電源として発電機を使用。現地は猛暑日で、ガソリン携行缶は発電機の排ガスがふきつける場所に置かれていた。こうした状況下、携行缶内でガソリンの気化が進み、圧力が上昇。店主が携行缶のフタを開けたことでガソリンが一気に噴き出し、屋台の火が引火、爆発につながった。総務省消防庁や石油類の安全対策の調査研究、技術支援している危険物保安技術協会は「携行缶は高温、直射日光が当たる場所には置かない」ことなどを挙げている。さらに同消防庁は、携行缶を使わない時は、フタやエア(ガス)抜きに使う調整ねじを確実に締めるよう、注意を促す。締め方がゆるいとガスが出続けて危険だからだ。ガソリンは、購入後どれくらいの期間使えるのか。ENEOS(エネオス)のブランドで知られるJXTGエネルギーは、ガソリンの品質保持期限(保証期間)は設けていないが、「保管状況によっても異なるが、一般的には気温の変化が少ない冷暗所の保管であれば半年程度」としている。忘れてはいけないのは、ガソリンは危険物だという大前提。石油の元売り会社でつくる石油連盟の広報室は「家庭で長期間保管することは避けてほしい」と話す。異物混入などで使えなくなったガソリンは、ガソリンスタンドで処分してもらう。1㍑あたり100円程度の処分費用がかかる。ただ、受け付ていないガソリンスタンドもあるので、事前に確認してから持ち込む。
カセットガス 7年を目安に カセットガスは、どう扱えばよいだろうか。大手メーカーの岩谷産業によると、カセットガスの使用期限は保管状況によって異なる。容器がさびていないことを確認し、製造日から7年以内を目安に使い切ってほしいという。使い切っていないカセットガスを処分する際は、ガス抜きが必要になる。屋外の火の気のない風通しの良い所で、先端部をコンクリートなどに押しつけて抜く。缶を振って、「サラサラ」という音がしなければガスが抜けている。ガス抜き後に処分する際、穴を開けるかどうかだ、ガスが残っている状態で穴を開けると、ガスが一気に噴き出る恐れがあるので絶対に避けるよう注意している。(井上道夫)

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