1月24日 さよならセンター試験

朝日新聞2020年1月18日夕刊1面:31回の歴史 最後は55万人 私大にも門戸■リスニングも 大学入試センター試験が18日、全国各地で始まった。志願者は昨年に比べて1万9131人少ない55万7699人(男性31万4037人、女性24万3662人)。センター試験が最後の実施となり、来年からは「大学入学共通テスト」となる。試験を利用する大学は706校(国立82、公立91、私立533)、短大は152校(公立13、私立139)。試験会場は大学や高校など689カ所ある。18日は地理歴史と公民、国語、外国語の試験があり、19日は数学と理科がある。志願者のうち、高校3年の現役生は81.1%(前年比0.5㌽増)、浪人生ら既卒者が18.0%(前年比0.5㌽減)を占めた。高卒認定試験合格者らは昨年と同じ0.9%だった。気象庁によると、18日午前は関東甲信で雪が降る見通しだったが、東京都や山梨県の一部などで降ったほかは、おおむね雨に。予想よりも気温が下がらなかったためという。積雪が予想された山梨県都留市の都留文科大学では除雪に備え、職員38人が午前5時から待機した。雪は明け方から降り続けたものの、積雪はなし。職員は「大雪という予報でやきもきしましたが、ほっとしました」。東京都八王子市の高校3年の男性生徒(18)は、試験会場の首都大学東京に向かうため、午前7時半ごろにJR八王子駅に着いた。親に自宅から大学まで車で送ってもらうつまりだったが、電車の方が確実に移動できると考え、前日に変えた。「雪でどうなるか分からず、不安だった」 東京都文京区の東京大学正門前では傘をさした受験生の列ができていた。高3の女子生徒(18)は「問題文をよく読んでケアレスミスをなくしたい」と意気込んだ。(根岸拓朗、金山隆之介、河合博司、佐藤純) 来年から「共通テスト」脱・知識偏重 31回続いたセンター試験は、国公立大が対象だった共通1次試験に代わり、1990年に始まった。私立大や短大にも門戸を開き、1科目からでも自由に使えるようにした。英語の「リスニング」が、ICプレーヤーの不具合などで混乱したこともあったが、問題の質や障害者への配慮などについて教育関係者の評価はおおむね高かった。一方で、数十万人の解答を短時間に採点するために共通1次と同じマークシート式を採用したこもあり、暗記した知識量を問う傾向が強いという批判もつきまとった。来年から始める大学入学共通テストは、こうした点を改善しようとした。国語と数学に記述式問題を導入し、英語でのコミュニケーション力を評価するために「読む・聞く・話す・書く」の4技能を測る民間試験の活用が決まっていた。だが、昨秋、受験生の住む地域や家庭の経済状況で受験機会に格差が生じることや、採点の精度向上といった課題が解決できない点などが政治問題になり、土壇場になってどちらも見送りが決まった。入試改革の目玉は失われたが、来年から共通テストが始まる点は変わらない。当面はセンター試験と同じ全問マークシート式が続くことになる。ただ、出題内容には大きくかわる部分もあるため注意が必要だ。共通テストでは、日常生活を題材にしたり、多数の資料を読み解いて解答を導き出したりする出題が増える。学習指導要領が重視する「思考力、判断力、表現力」をマーク式でも測ろうとしているためだ。科目別でもっと変化が大きいのは英語だ。「読む・聞く」の2技能を測る点は同じだが、配点は大きく変わる。センター試験では、単語の発音や文法、読解力などを問う「筆記」が200点、聞く力を問う「リスニング」が50点だった。これに対し、共通テストでは、読む力の測定に特化した「リーディング」と、「リスニング」の配点がいずれも100点で同じ扱いに。リスニングの比重が大幅に増える。センター試験では、リスニングの問題文を2回ずつ続けて読み上げていたが、共通テストは1回読みも混在する。実際の会話に近づけるおともに、試験時間を変えずに問題の量を増やす試みだ。記述式がなくなった国語や数学も、読解力を問う設問が増え、難易度は増すとみられている。入試センターは、今月中に来年の試験時間や出題内容などの詳細を発表する予定だ。(増谷文生)

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

ご予約・お問い合わせはお気軽に

Tel0120-740-276

〒352-0011 埼玉県新座市野火止8-14-29

ページトップへ戻る