1月13日 地元スーパーが次々「ドンキ」に・・戸惑う住民

朝日新聞2020年1月10日29面:各地にある総合スーパーが、若者に人気のディスカウント店「ドンキ・ホーテ」に次々と衣替えしている。スーパー運営会社がドンキのグループに入ったはめだ。繁華街にある派手なイメージのドンキが住宅地に進出したことで、戸惑う住民もいる。何が起きているのか。 照明・音「眠れず」 JR浜松駅から路線バスで約20分の住宅地。浜松市中区の山本忍さん(55)の自宅寝室には、午前0時までカーテン越しに強い光が入るようになった。道路を挟んだ向かい側に昨年8月、「MEGAドンキ・ホーテUNY浜松泉町店」が新装オープンしたためだ。午前6時過ぎにはトラックの荷入れなどの音で目が覚めた。介護が必要な母親(78)は照明や騒音で眠れなくなり、寝室を店とは反対側の部屋に移した。「ドンキになってから車は増えました」と山本さんは話す。同店の前身はスーパー「ピアゴ」。東海を中心に総合スーパーを展開する「ユニー」(愛知県稲沢市)が手がけていた。経営不振に陥ったユニーは昨年1月、ドンキの親会社「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」(東京都、PPIH)の完全子会社になった。 若い世代も客層 PPIHは「ピアゴ」「アピタ」といったユニー系スーパーを次々に「ドンキ化」している。東海を中心に東北、関西に広がるユニー系約200店のうち、すでに29店がドンキに衣替え。2022年までにさらに約70店をドンキ化する計画だ。過去にも、中堅スーパー「長崎屋」(東京都)などを買収し、ドンキ化で経営を立て直してきた実績がある。ドンキ化するスーパーでは、「品ぞろえが豊富な期待が持てた」「生鮮品、学校などの文具がすぐ買えるのはありがたい」と好意的な声がある一方で、ユニー本社がある稲沢市や岐阜市では、周辺住民らが深夜の営業自粛などを求めている。ドンキは「驚安の殿堂」とうたった店舗のロゴや「圧縮陳列」と呼ばれる商品ディスプレーも含め、スーパーとの違い大きい。客層もユニー系の50~70代に対し、ドンキ化した店では若い世代もターゲット。若者らに合わせ、深夜まで営業している。品ぞろえは、ユニーの強みだった生鮮食品や総菜は残した上で、ブランド品や家電などの商品が置かれるようになった。一方、中高年向けの衣料品は減った。 共存共栄めざす PPIH側はドンキ化に伴い、大規模小売店舗立地法に基づいて、営業時間の変更について住民説明会を開いてきた。広報は「周辺への影響が軽微になるように計画し、必要に応じて対策を検討しています」とコメント。「現在も開店時間を遅くしたり、深夜は駐車場のライトを消したりして要望に応じている」とする。住宅地との間に遮音壁を設けるなど、地元との共存共栄をめざすという。東海地方の小売業界に詳しい中京大学の内田俊宏客員教授(地域経済)は「地域住民にとって、ドンキになっても店舗が存続すれば利便性につながる。一方で、ドンキも住民の理解や受け入れがないと業態として成功しない。立地条件に合わせて両者が対話し、調整を続けるしかない」と話す。(佐々木洋輔、石塚大樹、浦島千佳)

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