日本の政治は悪くなったのか

朝日新聞1月31日2面:特別編集委員 星浩さん、30年余、政治記者を続けてきた。締めくくりのコラムとして、日本の政治は悪くなったのか、考えてみたい。通常国会は甘利明・前経済再生相の疑惑などで序盤から熱を帯びている。論戦の中心は、安倍晋三首相と岡田克也民主党代表との対決だ。私にとってこの構図は自分の取材してきた政治の一つの到達点に見える。
簡単に振り返ってみたい。1985年、中曽根康弘首相を追いかける「番記者」になった。当時は、政権を握り続ける自民党と万年野党の社会党という55年体制だった。竹下政権では、消費税導入という難事業をやってのけた。業界の代表と官僚が自民党の族議員の下に集まり「調整」という名目で密室のさじ加減をする。それが政治の日常だった。ある日、頭をガツンと殴られたような衝撃に見舞われた。権勢をふるっていた金丸信副総理が建設業界からヤミ献金をもらい、巨額の脱税をしていたことが発覚。事務所からは大量の金塊が見つかった。自民党一党支配の政治が、根深い腐敗を生んでいたのだ。毎日取材しているのに、その暗部を見抜けなったことが情けなかった。(中略)
日本の政治は悪くなったのか。私は「否」と答えたい。政治家が明確な選択肢を示し、有権者が熟慮の末に賢い判断をすれば、民主主義は生き生きとしてくる。その素地は出来つつあると信じているからだ。星特別編集員のコラムは今回で終わります。

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

ご予約・お問い合わせはお気軽に

Tel0120-740-276

〒352-0011 埼玉県新座市野火止8-14-29

ページトップへ戻る