政治家の作法 山口次郎

東京新聞4月3日29面:子供のいたずら、わんぱくはある程度は大目に見てもらえる。しかし、普通の子供は、だんだん大きくなるにつれて、行儀よくすることが他人に不快感を与えず、世の中で生きていくために必要な作法だということを悟るようになる。
最近の政治家の暴言、不行跡は目に余る。これらの政治家の多くは憲法改正に熱心で、戦後教育が日本人の道徳を退廃させたと嘆いている。彼らは、道徳教育の失敗のために私たちのような非常識で不作法な大人が増え、子供のようにわがまあな人間が国会議員にまで上り詰めるようになりましたと、日々悪い手本を見せびらかしているのだろうか。日本に道徳を回復したいのなら、この種の政治家は、他人のしつけをあげつらう前に、己の非行を恥じ、公的世界から退くのが、身の処し方というものである。
一連の不祥事は週刊誌が追いかけている。大新聞、特に社会部はいったい何をしているのか。政治家の私生活を暴くことまでは期待していないが、少なくとも資金をめぐる疑惑は徹底的に追及してほしい。また、人間の尊厳を無視するような価値観の持ち主に対する批判もメディアの役割である。 犬が人をかんでもニュースにならないが、人が犬をかんだらニュースになると言われる。ならば、最近の政治家はやたらと人にかみつく狂犬程度の存在なのか。(法政大学教授)

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