小川勝の直言タックル 東京五輪運営費

東京新聞3月28日27面:東京五輪の運営費として、いくらかかるのか。昨年十二月、一兆八千億円という数字が報道され、組織委員会の武藤敏郎事務総長は「現時点で数字は持ち合わせていない」と否定した。組織委によるスポンサー企業からの収入などは最大で四千五億円程度とみられている。運営費がそれを超えた場合は、まず東京都の税金、それでも足りない場合は国の税金が投入される。
そのような中、組織委の森喜朗会長は理事会で「恒久会場は東京都、仮設会場は組織委」という、決定していたはずの役割分担を見直す、と表明したという。その前から、仮設の有明体操競技場については報道があった。大会後も十年間、展示場として活用することにより、公共性を持たせて建設費の一部を東京都が負担するというものだ。
こうした計画変更にも問題点はあると思うが、それはひとまず置いておこう。森会長は品川区の潮風公園に仮設で造る予定のビーチバレー会場について「都が(五輪を)招致したから都が用意しなければならないのでは」と語っているのだという。つまり、仮設ではあるけれども、五輪を招致した主体は東京都なのだから東京都の税金で造るべきだ、ということだろうか。
しかし、そもそも仮設で造る会場というのは、大会後に残して十分には活用できないから、終わったあとは撤去する仮設にしておこう、という論理ではないだろうか。つまり仮設会場は、五輪期間を除いて都民になんら便益をもたらさないのだから、それを税金で造るわけにはいかない。だから仮設会場は組織委の収入で賄おう。そういう役割分担になっていたのではないだろうか。それを「招致したのは東京都」という理由だけで税金で造るとなると、そういう話は聞いていないという都民もいるはずだ。
運絵費の増大がいよいよはっきりしてきて、今のうちに組織委の負担項目を減らそうということなのだろうか。招致計画の段階ではビーチバレー会場の整備費は十二億円だった。ただ有明アリーナも招致の時は百七十七億円だったが今年の入札で約三百六十億円になっている。整備費は膨らむと考えたほうがいい。同じく仮設の自転車BMXコースやトライアスロンの施設の会場に税金を投入する論理的な理由は何か。この議論は都議会で徹底的にやってもらいたい。

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