9月22日 未来ノート テニス 錦織圭

2017年9月17日21面:父親からの教え 遊び原点 長続きのひけつ テニスに限らず、トップアスリートの多くは、支える両親の本気度がすごい。錦織圭(日清食品)の父清志さんの目標も高かった。世界ランキング1位になったアンドレ・アガシ(米)は3歳でラケットを握ったと聞き、「圭はまだ5歳だから、始める時期はそれほど後れをとっていない。世界一になれるかも」と思った。
テニスの専門誌はすべて買いそろえ、熟読した。「テニス界のどんなささいなことも見逃さない決意があった」。錦織が愛用するラケットメーカー、ウィルソンの日本支社に知人を通じて売り込み、11歳という異例の若さで用具提供契約を結んだ。選んだ理由は「将来、海外転戦するようになったとき、トッププロが多く使っているメーカーなら手厚いサポートが期待できるから」。先を見すえて研究し、行動に移した。
自身も学生時代、テニスに明け暮れていた清志さんは、息子にテニスの大事な点も話して聞かせた。「実生活で人をあざむくのは悪いことだけど、テニスはルールの中で、相手の心理の逆を突き、だますことが勝負なんだよ。勝ちきることが尊い」と説いた。
その一方、遊び心も大切にしてほしかった。「人生の中ではテニスより大切なことはたくさんある。たかがテニス、されどテニス」という心のゆとり。それが上達、長続きのひけつだと感じていた。
「遊びが原点にあることを忘れてほしくなかった。遊びは楽しい。楽しいからあきない。本気で取り組む。本気だから強くなる。強くなるから、もっと楽しくなる。そんな好循環が理想なんだと思う」
燃え尽き症候群とは縁がない錦織がいう。「同じ世代の友人を見ても、なかなか好きなことができなかったりする。僕は(テニスが)仕事という思いがない。趣味の延長線上で生きられているのが。本当に幸せ」(稲垣康介)

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