8月4日 未来ノート 野球 菊池雄星

朝日新聞2018年7月29日13面:「本の虫」自信に 練習以外でも自分を高める 菊池雄星は読書家だ。中学生のころから、色々な本を読み始めた。決して裕福な家庭ではなかった。洋服や靴の購入、散髪はお小遣いをためてやりくりしていたが、本は両親が買ってくれた。小説や自伝、歴史上の人物を取り上げたものなどを読んで、「おれもこうなりたい」と想像をふくらませていたという。その中には元巨人の桑田真澄さんやマリナーズのイチロー選手に関する本もあった。
プロになると決意した中学2年時に影響を受けたのが「人を動かす」や「道は開ける」といった自己啓発本がベストセラーとなった米国のデール・カーネギーだ。著書を読んで目標は「友達と遊ぶ時間」と決めた。「目標を設定する大切さを学んだ。基本が詰まっている本」と今も大事にしている。練習の傍ら、読書も欠かさなかった。花巻東高に入学してすぐのころ、先輩に筋肉の名称やたんぱく質について話をしたことがあるという。「ポカンとされた。これぐらいの知識があるなら(自分は)遅れていない。間違ったことはやっていないと感心した」
同高の佐々木洋監督は「進化するために本から学べることもあるよ」と菊池に話したことを覚えている。移動中のバスの中でも読書をしていた教え子の姿が印象的で、練習以外でも野球選手として自分を高めていたのを見てきた。高校1年夏の甲子園で145㌔を記録した菊池だが、その後はスランプになった。「どういう投げ方をすれば速球が戻るのか」。もがいていた時に頼ったのも本だった。体の使い方や投球フォーム、食事に関するものを読んだ。約1年かねて復活するころには、日本のプロだけでなく、大リーグも注目する左腕になっていた。今も1日1冊読む。「色々な人の考え方を知るのが好き」。研究熱心なところは変わらない。  (大阪尚子)

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