8月24日 未来ノート 水泳 大橋悠依

朝日新聞2018年8月19日12面:日本一楽な練習 「良い姿勢で」大きく泳ぐ 「めちゃ、ゆっくり泳ぐんや!」。大橋悠依(22)=イトマン東進=は中学時代、同じ大会に出た選手にこう驚かれた。ゆったりとしたストロークは「本気で泳いでないやろ」と言われたことも。本人は「自分なりに一生懸命やっているんですけどね」といたずらっぽく笑う。その大きな泳ぎを作り上げたのが、小学3年から高校卒業まで大橋を指導した奥谷直史コーチ=現・草津イトマン所長=が「日本一楽」という練習だった。徹底したのは「良い姿勢で泳ぐこと」。体の抵抗を少なくするため、手をピンと伸ばしきって体をまっすぐにし、足だけで25㍍を泳ぎきる練習を10~15本、繰り返す。足や腰が曲がれば、水中に潜った奥谷コーチがダメ出しした。
高校生のトップ選手と比べ、泳ぐ距離は明らかに少なかった。1日6千~7千㍍泳ぐ選手が多いなかで、5千㍍を超えたことがほとんどない。通常は30秒で泳げるラップタイムでもあえて40~45秒に抑えた。「若いうちは速く泳ごうと思うと、腕をブンブン回して泳ぎが崩れる。必然的に、距離や本数は少なくなった」と奥谷コーチ。練習も週5日で、日曜日は休みにした。奥谷コーチは「友達と遊びたいときや、朝寝坊したときもある。中高生にはそう時間も大切にしてほしい」。
一方で、「水をとらえる」感覚をつかむための工夫は惜しまなかった。手のひらを使わず、あえてグーで握ったまま腕をかいたり、水中での感覚を高めるため、逆立ちをして25㍍歩いたりする練習もやった。距離を泳いでいないぶん、トップ選手が集まる合宿で周回遅れにされることもあった。それでも試合に強く、全国高校総体でも表彰台に上がる。「あれ、泳ぎの大きいやつがいるな」。高校2年の夏。平泳ぎで五輪2大会連続2冠の北島康介氏を育てた名コーチ、平井伯昌さんの目にとまった。 (照屋健)

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