8月14日 学校と新聞 NIE全国大会

東京新聞2018年8月8日19面:明大の斎藤孝教授が講演 教育に新聞を活用する方法を考える第23回NIE全国大会盛岡大会が先月26日から2日間、「新聞と歩む、復興、未来へ」をテーマに盛岡市など県内3会場で開かれました。初日の全体会で、明治大の斎藤孝教授が「新聞力と復興」と題し記念講演。「災害で大事なのは経験の共有。新聞には蓄積された記録が残り、教材として優れている」と話し、全国の学校で月曜の朝、児童生徒らが切り抜いてきた新聞記事を発表する時間を設けることを提案しました。講演要旨は次の通り。新聞は、いろんな経験を社会で共有するための基盤だ。東日本大震災や西日本豪雨など災害の記事で言えば、読んで被害の切実さを感じ、防災の動機づけとなれば、社会の耐震性が増す。多様な経験が記録された新聞は、教育現場でさまざまな活用法がある。
月曜の朝の10分間を、子どもが選び切り抜いてきた新聞記事を自ら紹介し、意見を発表する時間に充ててほしい。一つの記事を選ぶためには、いろんなページを開く必要があり、世界が広がるきっかけになる。地域に関する記事を読めば郷土愛にもつながるだろう。切り抜いてノートに貼って、発表するという手作業が大事。記事の内容がしっかり体に刻まれ、自分のこととして感じられるからだ。それが当事者意識や主体性を養うことになる。ひいては問題を自分で見つけ、解決策を探す「新たな学力」を育てる。紙の新聞には、その教材に向いている。
新聞は社会の耐震性を増す基盤 日本語力を鍛えるには国語の授業だけでは足りない。実用的な言葉で書かれた新聞を活用する方法は有効だ。今を生きる子どもたちには、相手にしっかり意味を伝える語彙力が求められている。
さいとう・たかし 1960年静岡市生まれ。明治大教授。専門は教育学や身体論、コミュニケーション論。著書に「声に出して読みたい日本語」「新聞力」など多数。

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