8月10日 未来ノート 野球 菊池雄星

朝日新聞2018年8月5日15面:「好き」が大事 今できることを100%やる 菊池雄星の信条は「今できることを100%やる」だ。それは「日本一をめざした」高校時代から同じことだった。2009年の選抜高校野球大会1回戦、二回に雄星が三遊間へのゴロを打った。惜しくもアウトになったが、一塁に頭から飛び込んだ。その夏の全国高校野球選手権岩手大会決勝でも、同点の場面でヘッドスライディング。セーフとなり、その後勝ち越しの本塁を踏んだ。
雄星との思い出として、花巻東高の佐々木洋監督が一番印象に残っているが、このヘッドスライディングだ。当時は「勝利への気持ちはなくさないでほしいけど(投球に影響する)指をけがしたらだけだ」と言ったほどだった。本人に聞くと、過去数回やったのは、いずれも負けそうな時だったと言う。獅子の中盤くらいくにやるとチームが盛り上がり、「そこから逆転することが多かった。みんなで監督を胴上げしたかった」と語った。
チームために一生懸命なのは、今も変わらない。延長戦の末に勝利した7月8日の楽天戦は、9回1失点で自身に勝ち負けはつかなかったが「チームが勝てば喜べるのでうれしい」と話すなど、「自分の成績よりチーム」という言葉を何度も聞いた。日本屈指の左腕の成長した今も、後悔は常にある。その後悔があるから、今も進化し続けられるという。「壁にぶつかりながらも、逃げずに試行錯誤するのが野球の楽しさ」。幼いころからそれを実践してきた。
一昨年のオフ、母校の小、中学校で「夢のかなえ方」について講演した。「夢は大きい、小さいは関係ない。途中で変わってもいい。夢があれば何でもできるので、好きなことを見つけてほしい」。後輩たちにかけた言葉は、野球に全力で取り組む雄星らしい飾らない言葉だった。 (大阪尚子)

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