7月8日てんでんこ 自然エネ100%「19」産直

朝日新聞2018年7月4日3面:「顔の見える関係」にこだわる。「それは農作物も電気も同じ」 「顔の見える電力」をキャッチフレーズにする新電力「みんな電力」(東京都世田谷区)は4月、福島県南相馬市の太陽光発電所の電気を売り始めた。同社にとって、原発事故の被災地でつくられた自然エネルギーの電気を売るのは、初めてだ。東京電力福島第一原発から北に約11㌔、南相馬市の海沿いにはいまも荒れた農地が広がる。その片隅で5月中旬、首都圏からの参加者を含む約30人が綿の種をまいた。環境や人権に配慮したオーガニックコットン。秋に収穫され、手ぬぐいやTシャツなどに使われる。いずれは自然エネの電気で織るオーガニックコットンの製品化を目指している。企画したNPO法人「野馬士」(のまど)代表理事の三浦広志(58)は、「地域と農業を復活させるために半農半エネ事業を進めていこう」と呼びかけた。「みんな電力」が売り始めた電気を太陽光発電所は、かつて三浦の自宅があった辺りに立っている。オーガニックコットンの種をまいた畑のすぐ横だ。農業組合法人「浜通り農作物供給センター」の代表理事でもある三浦は、25年前から米や野菜の産地直送に取り組んできた。自宅や農地があるのは大正時代に千拓が始まった低地で、東日本大震災から1年半近く海水に沈んでいた。避難指示が解除されても、農業ができる状態ではない。三浦はここにソーラーパネルを並べて発電をしようと考えた。
南相馬市は、2030年に市内の消費電力の100%以上相当を自然エネで発電する目標を立てている。南相馬は電気、県はエネルギー全体という違いはあるが、県の「自然エネ100%」の目標より10年早い。復興整備計画で太陽光発電のための農地転用も認められた。こうして三浦がかかわる260㌔ワットの太陽光は2年半前から売電を始めた。ただ、産直で消費者と生産者の「顔の見える関係」にこだわってきた三浦にとって面白みがなかったのは、電気の売り先が東北電力だったことだ。そんな時に紹介されたのが、供給電力の自然エネ比率の高さと顔の見える電力を売りにする「みんな電力」だった。
売電先を切り替えた三浦は言う。「自分たちが作ったものを喜んで買ってくれる人に売りたい。それは農作物でも電気も同じ。どんな思いで作っているのか理解してくれると、生産者は誇りを持てる」 (石井徹)

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