7月3日てんでんこ 自然エネ100%「16」お返し

朝日新聞2018年6月29日3面:子どもたちがつくるソーラーパネル。交流は世界へ広がる。 「みんながつくったソーラーパネルのおかげでネパールの真っ暗な村に明かりがついて、おじさん、泣けてきちゃった」5月末、福島県いわき市の菊田小学校。いわきおてんとSUN企業組合の事務局長、島村守彦(60)は6年生78人に語りかけた。スクリーンには、子どもたちがつくったパネルの電気が暗闇を照らす様子が映っていた。
2011年3月に起きた東日本大震災の直後、島村と仲間たちは停電が続く被災地に小さなパネルとLED電球で明かりを届ける活動を始めた。被災者は一筋の光に満面の笑みを浮かべ、島村は自然エネンルギーの可能性をひしひしと感じた。この時の経験を生かし、島村はその後も小中高校生にソーラーパネルを手作りしてもらう体験学習を続けている。15年4月、ネパールが地震に襲われ、全土で約9千人が犠牲になった時、島村はこの経験を生かそうと思い立つ。東日本大震災から1ヵ月後、在日ネパール人がいわき市に駆けつけ、1300人分のカレーの炊き出しをしてくれたことも思い出した。
体験教室の子どもたちからも「自分たちがつくったパネルをネパールに送りたい」との声が上がった。島村たちは翌16年からこれのパネルを運び、明かりをともす支援を始める。現地では、パネルと蓄電池、LEDライトを組み合わせる方法を指導する。4回目となる今回のパネル40枚は、菊田小の子たちが5年生の今年2月につくった。来日中で、5月末の報告会に駆けつけたネパール人のディパ・タパ(42)は、現地を訪れた時の様子に触れ、「みんながつくってくれたパネルが役立っています」と感謝を伝えた。村は地震で皆がテントや粗末な家で暮らしになり、夜はずっと真っ暗だったが、パネルのおかげで明かりがつき、とても喜んでいたという。子どもたちは「みんなのパネルが大切に使われててうれしい?」と問われると、一斉に元気よく手が上がった。
東日本大震災後、外務省がまとめただけで日本に、163の国や地域から支援の申し出があり、福島も助けられた。「福島からのありがとうを、世界に届けたい」と島村は言う。震災の被災地しえんから始まった自然エネによる交流は国内にとどまらず、ネパール、韓国、フィリピン、ミクロネシア連邦など、世界へ広がっている。 (奥村輝)

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