7月14日 この夏「百夏」が輝く

朝日新聞2018年7月10日夕刊10面:青森・黒石 一から始めたマネジャー少しずつ成長 今年で100回を迎える全国高校野球選手権記念大会。「100回目の夏」にかける思いが強いのは、全国の高校球児だけではない。青森県立黒石高校野球部のマネジャーで、「百」と「夏」の字を名に持つ樫田百夏(ももか)さん(2年)その一人だ。野球経験者の父一也さん(45)と、高校時代は野球部のマネジャーだった母秋子さん(45)の長女。8月生まれの16歳だが、当時は流産の可能性があり、医者は何度も「無事に生まれるかわからない」と口にした。「百夏」の名には「100回夏を迎えられるぐらい長生きしてほしい」という願いが託されている。
中学時代は吹奏楽部でトランペットを吹いていた百夏さん。高校では運動部への入部を決めていたが、運動部は未経験。「マネジャーなら一からスタートできる」と、野球部へマネジャーとして入部した。だがスコアつけや用具の準備など仕事は多く、想像以上のきつさだった。何をしているかわからず、「部に何も貢献できていないし、辞めたほうがいいのかな」。帰宅して涙を流す百夏さんを秋子さんが励ますこともあった。
そして夏の大会が始まった今、百夏さんは少しずつ変わり始めている。6月の練習試合、先発投手の村元丈君(2年)がマウンドで右脇腹を押さえているのに気づた。「痛いの我慢しているんじゃないの」。ベンチで声をかけ、氷袋を作って手当てをした。「気づいていると思わなかったから、びっくりした」と村元君は言う。めったにない休日、大好きなアーティストのライブ会場にいても野球部のことが気になって仕方なくなるほど、今は野球の大ファンだ。青森大会での初戦ではなく、昨年は2回戦で敗れている。でも夏を迎えたチームを包む高揚感はどんな学校も変わらない。まして今大会は「100回目の夏」。「運命を感じる」と百夏さんは目を輝かせてた。
(中川明里)

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