6月4日 私と高校野球 衆院議員 小泉進次郎さん

朝日新聞2018年5月30日38面:「迷ったら前へ、全力で」 甲子園、やっぱり夢の舞台です。高校生の頃は、甲子園出場を現実的な夢として見ることができました。関東学院六浦(神奈川)では二塁手としてプレーし、副主将も務めた。3年時は春の県大会でベスト8に入った。
試合中に強く うちの野球部は月曜休みで、平日は朝練があるので授業中に寝て体力温存。そして放課後の練習で全てを燃焼させました。高校野球って試合中にうまくなるし強くなる。1勝するたびに自分たちが強くなっていく実感がありました。僕は「松坂世代」の1学年下ですが、松坂大輔投手(37)がいた横浜と練習試合をしたことがあります。センターを守っていた松坂投手の強肩を見て、「別の生き物だ。とんでもないのかいる」と。1998年の第80回記念大会の明徳義塾(高知)との準決勝で「さあ出るぞ」と腕のテーピングをはがすシーン。強烈だったね。
シード校として臨んだ高校最後の夏、関東学院六浦は5回戦、ベスト16で公立校に敗れた。 うちは主将がエースで4番。彼が甲子園への夢を見せてくれた。監督も考えていたと思う。強く覚えているのは、引退して野球漬けの生活がなくなったときの、ぽっかりと心に穴が開いたような感覚。いかに大切なものだったか気付く。まずは髪を伸ばしたり遊んだりするんです。それをしてもね、穴は埋まらない。球児のみなさんに伝えたいことは「迷ったときはフルスイング」。「あのとき三振を怖がったかもしれないな」っていうのは一生覚えている。「迷ったら前へ。迷ったら全力で」。うまくいってもいかなくても、思い切りやれば結果がどう出ても納得できると思う。大学で野球を続けることも考えたというが、新たな道を選んだ。
 全て懸け燃焼 僕にとっての高校野球は「自分の全てを懸けて燃焼する」というその方法を教えてくれた経験です。それが今は政治。全部懸けても、この世界はやりがいがある。選挙は自分の体力も言葉も泉が枯渇するくらいまで全部を出し切ります。僕は最初の選挙が夏で、本当に暑い中、よく思い返しました。「ああ高校野球の時に比べれば、やっていける」って。高校野球を通じて経験したからこそ、今も全てを懸けるということができる。ひと言で言うなら何かな。「高校野球は人生の先生である」か。 (聞き手・辻健治)

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