6月30日てんでんこ 自然エネ100%「13」自治体

朝日新聞2018年6月26日3面:お金を地域で回すために、二本松市は新電力を立ち上げる。 「原発事故を経験した市長として、二本松で使う電力はすべて二本松の自然エネルギーで供給する。エネルギー革命を起こす」。福島県二本松市長の三保恵一(68)は6月12日、新電力会社の設立に向けた関連予算620万円を6月議会に提出し、そう述べた。目指すのは、官民出資による「二本松電力(仮称)」。ドイツの「シュタットベルケ(自治体公社)」にならい、エネルギー事業を進める。ドイツでは約900の公社が国内電力の半分をまかなっている。
2016年4月に電力小売りが自由化されて以降、日本でも自治体がかかわってる新電力が増え、今は約30社ある。昨年9月には自治体などが加盟する「日本シュタットベルケネットワーク」という組織もできた。福島県内では、会津電力社長の佐藤弥右衛門(67)らも協力する二本松市の取り組みが草分けだ。
5月2日、三保は市職員とともに、木質バイオマスを利用したまつづくりで知られる山形県最上町を視察に訪れた。面積の84%を森林が占める町では、木材価格の低迷で間伐ができず、山は荒れるにまかせてきた。だが、10年ほど前から間伐材を木質チップにしてボイラーで燃やし、熱利用する地域冷暖房システムを整備した。これにより間伐による森林整備が可能になった。その上、これまで地域外に払うなどしていた年約4千万円の重油代が地域内で回ることになり、新たに7人の雇用も生まれた。最上町の場合は二本松が目指す電力ではなく熱利用だが、自然エネを活用した地域振興という目標は同じだ。三保は「技術革新によって大根を切るようなスピードで木材をチップ化していた。二本松でも発電を使用して経済活性化につなげれることを確信した」という。
三保は今年度中に二本松電力を立ち上げ、市内のソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)や森林資源などを利用した自然エネの電気を、公共施設や地域住民に供給したいと考えている。利益は、地域住民の教育や福祉、交通などに還元していくという。福島県も今年度、「県産再エネ電力地産地消可能性調査事業」を始めた。県内で発電された自然エネを県内外に売電することで、復興・再生をPRし、利益を地元に還元するのがねらいだ。(奥村輝、石井徹)

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