6月25日てんでんこ 自然エネ100%「10」風力

朝日新聞2018年6月21日3面:空いた送電線を使った大規模な開発が進む。市民発電の風車3基も含まれる。 「空き家」になった原発の送電線は、太陽光だけでなく風力も使う。阿武隈山地の中央部にある福島県川内村。5月25日、風力発電所の建設計画について住民説明会が開かれた。事業を担う川内電力は、会津電力(福島県喜多方市)を筆頭に市民発電や県内企業の3社が資本参加する。説明会では、住民から「東京電力の送電線につながれて、これまでと同じように首都圏に送られるのではないか」という声も出た。だが、川内、会津電力の社長を兼ねる佐藤弥右衛門(67)は「私たちは地域の会社。地域で雇用をつくり、利益を地域に還元する。風車で発電した電気もいずれは地域で使えるようにしたい」と言う。電力小売会社を傘下に持つアポロガス(福島市)が15%出資するのも、それを見越してのことだ。福島県は東電が原発の送電線の開放を決めた2015年以降、自然エネの導入を加速する。原発事故の避難解除区域などを対象に、支援事業には9事業・計約13万㌔ワットが採択された。富岡町の約3万㌔ワットの市民発電「富岡復興ソーラー」もその一つだ。
16年には、原発の送電線につなぐ共用送電線の整備を決めた。約300億円をかけて3ルート総延長75㌔の送電線をひき、阿武隈地域には大規模な風力発電を建設する計画だ。全体では約150基・計38万㌔ワットという国内最大規模のウィンドファーム(集合型風力発電所)が出現する。最大は、住友商事や日立製作所などが参加する福島復興風力。葛尾村などに60基・計約15万㌔ワットの風力を建てる。ほかにもJR東日本やエコ・パワーなど大手資本が主体となる事業が多い。
そのなかで、川内電力が川内村につくる発電所は3基・計約7千㌔ワットと小さいが、地域や市民が主体という特徴を持つ。「大規模な風力発電計画で、規模は小さくても地域主体の風車が建つ意味は大きい」。川内電力に35%出資する市民風力発電(札幌市)社長の鈴木亨(60)は強調する。01年に設立以降、市民出資などで地域と連携して風車を増やした。建設中を含めて37基になる。鈴木は言う。「エネルギーの自立でお金を地域で循環させ、地域経済の活性化につなげる。今後は原発の廃炉が進み、空いた送電線を自然エネが使うことが多くなるはず。福島はモデルになり得る」 (奥村輝、石井徹)

 

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