6月23日てんでんこ 自然エネ100%「8」巡回バス

朝日新聞2018年6月19日3面:古い団地の再生を願う市民の思いが、県の取り組みの突破口を開いた。 福島市の蓬莢団地。6月1日、団地の中心・蓬莢ショッピングセンターを起点に、病院などを巡回するコミュニティーバス「くるくる」の運行10周年記念イベントがあった。運営するのは特定非営利活動法人「まちづくりぜぇね」。その代表で建築士の小林悦子(65)が2008年に前身の団体を設立し、無料で巡回バスの運行を始めた。
「ここで育ち、外に出た人たちが、定年後に戻ってくる。そんな街をつくりたい」。小林は団地再生への思いを語る。「ぜぇね」は地元の言葉で「いいね」という意味だ。1960年代末に開発が始まったこの団地は「高齢化」「空き家化」が進み、巡回バスが住民の生活に欠かせない。運営費はバスにペイントされた企業や団体の広告費が約56%、二つの太陽光発電の収益が18%ー。「自然エネルギー100%」を目指す福島県。その取り組みの突破口を開いたのが、この「くるくる」を支える太陽光発電だった。東日本大震災から1年余り後の12年4月1日、佐々木秀三(56)=現・県相双地方振興局長=は県エネルギー課長になった。前々日、県は「自然エネ100%」を目指すビジョンを発表していた。「自然エネをとにかく増やす。半端な数字は出せない」。しかし、肝心のプロジェクトのあてがなかった。
小林もそのころ窮していた。巡回バスは赤字続き。「綱の上お自転車で走っている感じだった」。同年7月、旧知で県商工労働部次長だった鈴木精一(63)に相談する。鈴木は県住宅供給公社に出向時代、小林といまの蓬莢ショッピングセンターづくりに尽力した。鈴木は小林に、佐々木を紹介した。佐々木は小林に言った。「県のモデル事業として太陽光発電をやりませんか」。この月、自然エネの固定価格買い取り制度が始まっていた。蓬莢団地に近い福島大学。通りを挟み、小林の最初の太陽光発電所(出力49.9㌔ワット)がある。建設を全面的に支えた佐々木は「用地探し、建設費の借り入れ、送電線との接続。すべてを、この事業から学んだ」13年4月10日、売電を開始。間を置かず、佐々木は自然エネ発電会社づくりと向かう。翌5月29日に県出資で「福島発電」を設立し、地元金融機関や自治体などの出資もとりつけた。鈴木はいま社長として、自然エネの共用送電線設備を進める。(上田俊英)

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