6月1日 加熱式たばこに落とし穴 

東京新聞2018年5月25日26面:海外旅行で逮捕者も 日本人観光客に人気の「ほほえみの国」タイ。しかし、喫煙者にはほほ笑んでくれないようだ。4年前に同国政府が発令した「電子たばこ禁止令」は、日本の窃盗罪にも相当するほど重い罰則があり、昨年からは逮捕されるケースも増えている。日本からの「うっかり持ち込み」に要注意だ。(大村歩)
「メーカーの方から、この国に持ち込むのは危ない、などとは言えない。難しいですねえ」。来月から加熱式たばこ「ブルーム・テック」を全国販売し、同方式で先行する「アイコス」(フィリップモリスジャパン)を追い上げたい日本たばこ産業(JT)IR広報部の林雅之さんは、こう話す。同社は3月に成田空国の搭乗直前の免税エリアで、プルーム・テック専門店を開店させたばかり。「プルームは加熱式だが、電子たばこと区別もされないとなると‥。各国の規制はすぐに変わるし、解釈もさまざま。現状ではお客さま自ら調べてもらうほかない」規制している国の一つがタイだ。在日大使館のホームページなどによると、電子たばこ禁止令は2014年12月に商務相名で出された。水たばこと電子たばこのタイ国内への持ち込みは禁止され、同国内での販売はもちろん、喫煙も所持も認めていない。驚くのは罰則の重さ。タイ国政府完投庁日本事務所の担当者によると「最長10年の懲役刑、罰金は最高50万パーツ(約170万円)となる恐れがある」という。
日本なら窃盗罪でも、10年以下の懲役または50万円以下の罰金。国会で審議中の健康増進法改正案では、受動喫煙対策で罰則を設けるが、それでも、最高30万円の過料。懲役んど身体を拘束する刑はない。また、日本ではたばこの葉を過熱して蒸気を吸い込む加熱式が主流で、リキッドと呼ばれる液体の蒸気を吸う電子たばことは区別している。しかし、タイ政府は一律でアウトにしている。
もっとも、当初は逮捕される人はいなかった。注目されるようになったのは17年夏ごろから。ネットアイドルのタイ人女性が逮捕され、同国内で話題になった。インターネット上ではタイに観光に出掛けた日本人などから「空港の手荷物品検査で加熱式たばこをとがめられ、警察が出てきて『逮捕します』と言われた」「電子式たばこじゃないくて加熱式だと言っても通用しない。気を付けろ」といった声が上がっている。
スイス人やイギリス人、イスラエル人の旅行者の逮捕も報道され、各国政府が自国の旅行者に注意喚起したりするようになった。ほかにも、最高約80万円超の罰金を科すシンガポールや、台湾などでも同様の電子たばこ禁止令はある。その有害性は世界の研究者の間で結論が出ていないが、疑わしくは規制して予防するという世界保健機関(WHO)の「予防原則」を徹底しているようだ。
タイなど東南アジアの事情に詳しい旅行会社エーペックスインターナショナル(東京都)の担当者は「電子たばこに対する規制は確かに厳しくなったが、逮捕まで至るのは、それなりの背景がありそうな人が多いとも聞く」と話す。この担当者が2月に仕事でタイに行った際には、首都バンコクの繁華街パッポン通りで、「アイコス」を吸いながら歩く日本人を多く見た。警察官にとがめられてりするシーンはなかったという。ただ、「タイ社会全体が急速に禁煙化しており、いつそういう日本人が逮捕されるかは分からない」とも話した。リスク満載の、東南アジアでの電子たばこ。これでも吸いタイ?

 

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