5月7日 Welove湯♨

東京新聞2018年5月1日夕刊1面:東京浴場組合 異色の誘客ポスター 浴場でギターをかき鳴らすミュージシャン。東京都文京区の浴場組合が作成した型破りなポスターが話題だ。モデルは地元ゆかりの人たち。区内の銭湯はピーク時の10分の1まで減少したが、地域密着で幸せを呼ぶ銭湯の姿をアピールしている。NO SENNTO、NO LIFE? (中村真暁)
区内ピーク時の1割に ヒョウ柄のスカーフに黄色いシャツ、右手にはリンゴ、左手には黄色いオケ。とぼけ顔で左足をちょっと上げるのは、組合支部長の岡嶋登さん(60)=大黒湯取締役=だ。リンゴ湯をPRするポスター「アッポーセントー」で、ピコ太郎さんを思い出させる。「攻めまくってるぞ!」「思わずニヤリとしてしまいました」。会員制交流サイト(SNS)のツイッターでポスターを話題にした人の投稿は、3千以上のリツイートをされた。
岡嶋さんが組合トップの支部長になったのは2015年5月。以前から「銭湯へ行くきっかけをつくる面白いポスターを作りたい」と考えており、同じ大塚一・二丁目町会青年部の塩川浩司さん(55)がフリーのデザイナーと知ると、協力を依頼した。かつて風呂なしアパートの住人だった塩川さんは、「銭湯は人を幸せにする」と、組合のアートディレクターとなった。岡嶋さんがテーマや発想を伝え、塩川さんが構成などを提案する手法で、銭湯自体やイベントをPRする二十種類余りのポスターを制作した。撮影モデルは、家族や友人、地元の子どもたち。湯上りにコーヒー牛乳を飲むのは区内の小学校のPTA会長で、子どもたちから「コーヒー牛乳のおじさん」とよばれるように。「銭湯の利用者は近所の人が多い。『この人知っている』となれば関心が高まる」(岡嶋さん)とその効果も意識するようになった。1960年代後半に文京区内に60軒以上あった銭湯は減少し、組合加盟は現在6軒。東京23区では、千代田、港両区の4軒に次いで少ない。岡嶋さんは力を込める。「今までと同じなら、素通りされてしまう。面白そうだと足を止めてもらわなくては」。

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