5月3日 未来ノート ノルディックスキー複合 渡部暁斗

朝日新聞2018年4月29日15面:トライ&エラー「無駄な時間」 試す、失敗する、違うやり方を試すー。渡部暁斗(29)はそんな作業を繰り返して、技術を磨いてきた。父の修さん(63)は「研究熱心で、常に自分で考える子だった」。同じ複合で2014年ソチ、18年平昌の両五輪に出た弟の善斗(26)と比べると、「そこは雲泥の差があった」と振り返る。助走姿勢からソファに向かって跳びこんだり、片足で立ってバランスを取りながら空中姿勢をとってみたり。修さんによると、暁斗は中学生ぐらいまで「家の中でイメージトレーニングをよくしていた」。その感覚を、実際にジャンプ台で飛んで確認していた。
昨季のワールドカップ(W杯)で、好調なジャンプを武器に自身初の総合優勝を果たした。開幕前からジャンプの飛び出しの改善に取り組んでいた。「こうだと思って夏はずっと同じことを繰り返していたが、それは無駄だったと思えた瞬間があった。でも、無駄な時間を過ごさないと、何が悪くて、何がいいかは分からない」前ではなく、上に向かって飛び出したいと試行錯誤していた。たどり着いたのが「ちょうと後ろに向かって立つイメージ」で飛ぶ感覚。今年1月、自分が求めていたジャンプができるようになり、飛距離が伸びた。W杯で4連勝もできた。
日本チームの河野孝典ヘッドコーチ(49)は「暁斗は意見をよく求めてくる」という。例えば、技術面で助言すると「これは違うかもしれない」などと、自分でやって判断した上で報告してくる。ヨガ、ボルダリング、自転車・・。最近は、水上で立ってボードをこぎ、体の軸が鍛えられる「スタンドアップパドルボード」もこなす。ジャンプや距離の動きに生かせるものはないか探し、必要がないと思えば続けない。シーズンオフに別の競技に取り組むのは、そのためだ。
(勝見壮史)

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