5月19日 50年前の決勝再現

朝日新聞2018年5月12日夕刊10面:興国×静岡商 8月の記念試合 1968年、夏の甲子園決勝で戦った興国(大阪)と静岡商(静岡)の硬式野球部が8月、記念試合を開く。100回の節目を迎える全国高校野球選手権大会を前に、名勝負を「再現」。往年のエースも始球式でマウンドに上がる。
当時の両エースが始球式 大阪府枚方市の山あいにある興国のグラウンド。50年前の夏、甲子園決勝で静岡商に完封勝ちし、初出場で初の全国制覇を果たしたことを記念して造られた。マウンドは甲子園と同じ黒土だ。
府高校野球連盟副会長を務める草島葉子校長(57)は、当時の盛り上がりを鮮明に覚えている。校舎のある大阪市天王寺区で、選手がオープンカーに乗ってパレード。沿道には市民が詰めかけた。小学生だった草島校長は選手に花束を手渡した。「生徒も地域の人も、大いに喜んでくれた」
硬式野球部は今年、創部90周年の節目。春夏計7回の出場を誇る古豪は、75年夏の第57回大会以来、大舞台が遠のいている。復活を期し、経験豊富な指導者をそろえた。3年前に就任した田中英樹監督(58)は村野工(兵庫)の元監督。春夏ともチームを甲子園に導いた。喜多隆志部長(38)は智弁和歌山の選手として第79回大会で優勝。慶応大、ロッテでプレーした後、昨春まで智弁和歌山の部長を務めた。
今夏の100回大会を前に、かつて部長、監督を務めた前教頭の坪内一次さん(62)らが静岡商との記念試合を計画。今年2月、静岡商に打診したところ、快諾を得た。静岡商も、50年前の準優勝メンバーだった元巨人の新浦寿夫さん(67)、元中日の藤波行雄さん(67)が昨夏まで野球部の指導にあたるなど、100回大会に向けた強化に取り組んできた。
両校で協議し、記念試合は第100回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕)直前の8月2日、興国のグラウンドで開催。今の野球部員が2試合で対戦する。始球式では興国が丸山朗さん(68)、静岡商が新浦さんと、50年前の両エースがマウンドに上がる予定だ。丸山さんは「夢のある話。肩の準備を始める」、新浦さんも「こんなにうれしいことはない。ユニホーム姿で投げられれば」と、ともに期待を寄せる。決勝で最後の打者となった藤波さんも試合に駆けつけたいと話す。「丸山さんの球をもう一度見たい」
試合に臨む両校の後輩たちも意気込む。興国の主軸の西嶋元輝選手(3年)は「50回で日本一。100回大会でも優勝できれば歴史に残る」と興国に入った。50年前と同様、「今回も勝ちたい」。静岡商の市川貴也主将(3年)は「50年前、悔しい思いをした先輩の分までがんばりたい」と雪辱を期す。
両校とも、甲子園出場を決め、決勝で対戦するのが何よりの目標だ。興国の田中監督、静岡商の高田晋松監督(48)は気持ちを新たにする。「夢の舞台で戦えるチームにしたい」(室矢英樹)

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

ご予約・お問い合わせはお気軽に

Tel0120-740-276

〒352-0011 埼玉県新座市野火止8-14-29

ページトップへ戻る