5月17日 ダービー「2」

朝日新聞2019年5月14日夕刊5面:どんな競走馬が出走できるの? 日本ダービーに出走できるのは、今は最大で18頭と狭き門だ。昨年行われた第85回のレース振り返り、出走までの手順を説明する。出走資格を持つのは、レースの3年前、2015年に生まれたサラブレッドだった。性別は問われない。ただし去勢されたセン馬は出走できない。ダービーは競馬の根幹を担っている。将来、親として優秀な遺伝子を伝える名馬を選別するためのレースだと考えられているので、子孫を残すことのできないセン馬は除外される。15年に日本国内で生まれたサラブレッドは6847頭だった。これに外国で生まれ、競走馬として日本に輸入された108頭を加えた合計6955頭が、ダービー出走の資格を持っていた。ダービーをはじめとする皐月賞、菊花賞、桜花賞、オークスという五つのクラシックレースは他のレースとは違い、3度の特別登録を経て出走に至る。ダービーの場合、第1回特別登録はレースの7カ月前、17年10月27日に締め切られた。1万円の登録料を支払って第1回特別登録を済ませた馬の数は1274頭だった。年が明けて18年1月26日に第2回特別登録が締め切られた。登録料は3万円となり、672頭が2回目までの特別登録を完了した。すべてのサラブレッドが順調に育つわけではない。「脚を痛めた」「体調を崩した」といった、さまざまな理由で態勢が整わず、ダービーを前にして、出走をあきらめる。ダービーに向けて、出走希望馬はふるいにかけられていく。1987年に2歳だったオグリキャップは地方競馬である岐阜・笠松競馬場でデビューした。この地で頑張っていくつもりで、翌年のダービーなど視野に入っていなかった。ましてダービーは中央競馬のレースである。
だが関係者の予想を超えて、オグリキャップは大活躍する。地方競馬で12戦10勝の成績を残し、3歳の1月に中央競馬に移籍する。賞金の髙い重賞レースで6連勝。しかし特別登録をしていなかったため、ダービーは見送るしかなかった。同じく地方競馬出身で人気を集めたハイセイコーはあらかじめ中央移籍を視野に入れ、特別登録を済ませていたため、ダービーに出走することができた。才能がありながら、みすみすダービーを逃すオグリキャップのような悲劇をなくそうと92年にルールが変更され、追加登録という制度が加わった。1.2回目の特別登録をしなかった場合でも3回目の登録時に200万円の追加登録料を支払えば、出走を認めるというものだ。通常なら3回目で計40万円で済む登録料は5倍になるが、有望な候補にチャンスを与えることができようになった。15年に菊花賞を制したキタサンブラックは追加登録で救われた例だ。ダービーではこれまで13頭が追加登録で挑んだが、まだ優勝場は出ていない。(有吉正徳)

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