5月17日 コンビニ24hの裏で「下」

東京新聞2019年5月14日26面:独自路線で「共存共栄」北海道のチェーン営業時間や契約 店本位 北海道を中心に1189店舗を展開するコンビニ「セイコーマート」は、全体の23%の店舗でしか24時間営業をしていない。「フランチャイズ(FC)の基本は共存共栄。24時間営業にこだわる理由はない」。運営する「セコマ」(札幌市)の丸谷智保社長は断言する。加盟店本位の経営を続け、北海道民の圧倒的な支持も得てきた。札幌大(同市)の学生でにぎわうセイコーマート札大正門前店。北海道の食材を使った商品や酒がずらり。朝6時に開店し、夜の12時に閉店する。税込180円の惣菜をよく購入するという札幌大2年の谷原光亮さん(19)は「深夜閉まっていることを気にしたことはない」と話す。24時間営業の店舗で働いた経験がある同店の女性店長(45)は、実感を込める。「夜中に電話が鳴らないことが幸せ。子どもと接する時間も増えた」。シフトにもよるが、おおむね午後9時には帰宅するという。
酒の卸売業から発展したセイコーマートは酒屋の存続という創業理念もあり、加盟店の力が強い。営業時間は原則として午前7時から午後11時まで。繁華街などの店舗は自主的に24時間営業を選択する。数時間だけ延ばす店もある。大手にはないテリトリー(縄張り)権があるため、セイコーマートの店舗同士が接近し、客や従業員を奪い合うこともない。さらにロイヤルティー(加盟店料)は売上総利益の10%と業界では圧倒的に低い。グループ会社が牧場や加工。物流工場を持っているため、加盟店が商品を仕入れるだけでもうけが出るためだ。そもそもFC契約にこだわっておらず、近年は店主が高齢になった店舗を引き継ぐ形で直営化を進め、過去12年で加盟店の割合は7割から2割に下がった。対して、24時間営業の見直しは始めたものの、強気の戦略で事業規模を拡大してきたセブンーイレブン。テリトリー権を認めず、特定地域に集中出店する「ドミナント方式」にこだわる。持ち株会社、セブン&アイ・ホールディングスの広報担当役員は「集中出店で全体のシェアが高まれば、店舗ごとの売り上げもぐっと伸びる」と理解を求める。
ロイヤルティーは業界最高の40~75%。担当役員は「代わりに本部は経営指導や広報なので支援している」と強調。「(一部店主とは)コミュニケーションの齟齬があった」「平均店主利益は年900万円を超えている」との言葉からは、反発する店主を特異事例とみなす考えが透ける。セコマの丸谷社長は大手を念頭に「契約自由の原則を盾に特殊な契約を結び、加盟店から搾取している」と指摘。「特殊なFC契約こそが本質的な問題だ。サステナブル(持続可能)な経営のためには、加盟店がもうからないといけない。24時間営業の問題をやり過ごしても、また行き詰まるだろう」とみる。(この連載は、福井報道部・梶山祐が担当しました)

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