5月13日 リゾマン再生「下」

朝日新聞2019年5月11日7面:訪日客が救世主? 民泊に期待 リゾートマンション(リゾマン)を取り巻く環境は平成の初めと終わりで大きく変わった。初期のバブル期はリゾート地にマンションが続々と建ち、次々に売れた。だがバブル崩壊後は週末などをリゾートで過ごす人は激減。リゾマン物件も所有者も老い、「負動産化」の波に浸食されてきた。そんな負の連鎖を断ち、リゾマンの「救世主」になるかもしれないプレーヤーが登場してきた。訪日外国人たちだ。
日本有数のスキーリゾート、新潟県湯沢町。岩原スキー場に近いリゾマン群の中のひとつに「エンゼルリゾート湯沢」がある。中に入ると、受付のカウンターが二つ。入り口に近い方はマンションオーナーのため、奥にあるのは民泊用だ。このリゾマンでの民泊は、民泊ルールを定めた新法「住宅宿泊事業法」が施行された昨年6月から始まった。現在、131部屋のうち21部屋が民泊用。28平方㍍のワンルームを中心に、2LDKまである。火事の心配があったコンロをIHヒーターにするなど、いずれもリフォームした。稼働率が上がったのは、やはりスキーシーズンの12~3月。この冬は5割前後の稼働率の部屋が多かったという。利用者は約6割が日本人、約4割が外国人。海外からは台湾や香港からが中心だった。民泊客の入館時の受付、シーツやタオルの交換などは、リゾマンの管理会社が担う。宿泊客は大浴場やスキーのロッカー室など、リゾートマンションの共用施設を使うことができる。無料のマッサージチェアや、有料の卓球台などもある。
オーナーから出た民泊への不安は、やはり外国人のマナーだった。そこで外国からの民泊客には受付でタブレット端末を見せ、大浴場の利用法やごみの捨て方を動画で説明するなどしている。これまでのところ、大きなトラブルはないという。利用者が増えたため、閉めていた2階のレストランの再開も検討している。窓からスキー場が見えるレストランで、バブルのころは予約なぢでは入れなかったが、客足が遠のき、6~7年前に閉鎖していた。
湯沢で増えている外国人はスキー客だけではない。湯沢町に住民票を置く外国人は例年12~2月に増える。4年ほど前から、毎冬ごとに増えている。外国人はホテルや旅館で働くだけでなく、香港や台湾からスキーのインストラクターとして湯沢に来て滞在し、訪日スキー客に教えているという。外国人が外国人を呼び込む構図だ。この地で長年、リゾマンの管理にあたってきたマンション管理会社エンゼルの大野元・管理部長は「湯沢は首都圏から便利に来られるので、東京観光ともセットにしやすい。民泊は、リゾートマンションの供給過剰を緩和する一つの解決策になるのではないか」と期待している。(松浦新)

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