4月9日 問題ある認可外保育 相次ぐ施設名公表

朝日新聞2019年4月4日25面:職員が1人だけ 東京都の三つの認可外保育施設に問題があるとして、都が施設名の公表に踏み切った。厚生労働省のまとめでは、公表されたのは2012~16年度に1件だけ。厳しい措置が相次いだ背景には。 都は2月、町田市の合同会社「フレスメルコーポレーション」が運営する「24時間託児所VABOO」と大田区の「プレイキャッスル京急糀谷」に改善勧告したと公表した。都によると、職員1の人勤務が常態化していることなどについて繰り返し指導したが改善せず、昨年末には2施設の廃止を届け出たが、同じ場所で別の施設として運営を続けていたという。運営会社の代表は3月上旬、朝日新聞の取材に、「(基準を)守れない時間帯はある。都が望むような条件を満たすのは無理。シングルマザーで子どもを家に置いて働く人もいるので、そういう人が使えればと思って、安くやっている」と話した。都は今後、事業停止などを命じる可能性もあるという。また3月12日には、葛飾区の「にじいろ保育園」で、施設長が子どものおしりや顔をたたく、食事を無理やり食べさせるなどの不適切な保育があったとして、改善勧告を公表した。その後、施設は閉鎖されたという。
 機動巡回チーム 厚労省によると認可外の保育施設は全国に約6500あり、利用者数は約16万人(16年度)。ここ数年は認可になるなどして減っているが、働き方にかかわらず利用でき、夜間など認可保育所があまり空いていない時間帯の預け先にもなっている。ただ安全面で問題のある施設もあり、国に報告された保育施設での死亡事故195件(04~17年)のうち131件は認可外で起きた。厚労省の認可外の指導監督基準では、自治体が原則として年1回以上、立ち入り調査するよう求める。繰り返し指導をしても改善しない場合に施設名を公表すること、とある。だが人手不足などを理由に全施設を調査できていない自治体もあり、実施率は大正施設の7割ほど。うち半数近くが基準に達していなかった。特に都内は対象が千を超え、実施率は1~2割だった。補うために戸が設けたのが、巡回指導チーム。17年度から全施設に年1回、訪問を始めた。「機動的に動けるため、どの施設に問題があるかの情報が入るようになり、今回の施設名公表につながった」と都の担当者。厚労所によると、同様の巡回指導へ補助事業を17年度に始め、初年度は21自治体で導入。今年度はさらに増えているという。
やむを得ず利用 保育施設の安全の問題に詳しい寺町東子弁護士は「都が積極的に動いていることは評価したい」としつつ、「夜に働かないと生活できないシングルマザーなど、生活状況が厳しい人たちが、質に問題がある施設でも利用せざるをえない実態もある。こうした状況そのものを、公的にフォローすることも必要では」と指摘する。10月からの用事教育の無償化では、認可外は国の基準を満たした施設のみが対象だが、5年間は経過措置として猶予期間が設けられる方向だ。寺町弁護士は「悪質な業者でも対象になることは問題。無償化を機に基準を満たさない施設を底上げできるよう経過措置は見直すべきだ」と話した。(仲村和代)

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