4月5日 スマホという怪物「5」完

朝日新聞2019年3月29日夕刊14面:世界は変わり続ける ソフトバンク、KDDI(au)に続き、NTTドコモも米アップルのiPhoneを2013年9月に発売した。同じ人気機種が店頭に並び、端末の「実質値引き」が目立ちはじめた。「後発」のドコモは「おかえり割」などの割引で顧客奪還に動いたが、道のりはなお険しい。次の巻き返し策が新たな取材テーマになった。夜回り取材でヒントを得た。「中期の支店も大事だ。打つべき手は打った」。取材の大幅見直しだと分かった。14年春、「ドコモ、初の通話料金定額制 制限設けず スマホ負担額引き下げ」(東京本社最終版)との記事を1面に書いた。正式発表の席で加藤薫社長(67)は「家族で長く使えば、お得になる料金を目ざした」と説明した。契約獲得だけでなく解約を減らす狙いだ。通話量に応じた課金は定額の「かけ放題」に変わる。
身を削りかねない料金体系は、世界標準となったスマホがもたらしたビジネスモデルの大転換にほかならない。ライバルもすぐに追随せざるを得なかった。「携帯の事業は3社とも相似形で、ドングリの背比べ」(携帯大手役員)になり、さらに格安スマホ事業者が相次いで登場した。IT大手の楽天が今秋にも自らの通信網で携帯に本格参入する。
携帯会社が通信だけに専念できる時代は終わった。ドコモやauは様々なパートナーと組み、サービスを広げる。ポイント制の拡大、電子書籍、買い物、健康管理・・。ソフトバンクは通信事業の人員を新規事業に振り向ける。「業界の垣根を越えた異種格闘技は始まった」との声も出る。市場を席巻したiPhoneの米アップルですら、動画やゲーム、ニュースの課金ビジネス重視を鮮明にした。平成生まれのスマホという怪物の力で、世界は変わり続けている。(永島学) ◇「平成とは 取材メモから」シリーズは、これで終わります。

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