4月5日 オトナになった女子たちへ 伊藤理佐

朝日新聞2019年3月29日28面:人んちの猫でも楽しい うちに、「ある、有名人」から毎っ年送っていただく、「猫の日めくりカレンダー」があるのだった。大、中、小、3種類で、・素人写真「オトナ猫」(大) ・プロ写真「子猫ちゃん」(中) ・素人写真「子猫ちゃん」(小)の、海外もの。なんか、エッチな本の紹介しているみたいになっているが、大丈夫だろうか。(小)は、ムスメのお気に入りで、磁石で壁に引っつくのが好き。めくったら、裏に絵やらを描いて遊んでいる。「有名人」には申し訳ないんだけど、毎年、(大)と(中)は、もてあましていた。うちにホンモノが2匹いるのに、毎日、人んちの猫、特に素人さんの撮った写真なんか、さて、めくりませんよ~と、思っていたのだ。ところが。なんか、今年、ふと、なぜ、めくってみた。どうして。これが年をとったということか。もーー、やだ。すげーーー、楽しい。 (大)を仕事部屋に、(中)を玄関に置いた。楽しむコツはただひとつ。絶対、次の日や、先を見ない。1日1枚ずつ。このプチ我慢をしたワタシ、という満足感がセットだ。週末の土日が1枚でまとめられているのを「なんで? ちぇっ」とかおもっていたんだけど、土日って、めくらないね。なんか忘れちゃう。わかってるねー、作った人。
しかし、勝手にめくられたら、怒るな、これ。特に仕事場の、素人写真「オトナ猫」(大)は、プロ写真「子猫ちゃん」(中)にはない、カワイイだけじゃないオトナの魅力、生きてきた悲哀があるのだ。あれ? またエロいこと言っているみたいになっている? 大丈夫? 前の日の猫が好みで、その1枚を捨てずらい時、アイフォンの写真に撮って、登録してある相手のアイコンに、テキトーにはめ込むことにした。電話がくると、猫の写真。編集さんからも猫。編集さんが怒っていても猫。催促でも猫。へへへ。それに気づいたヨシダサンは、「お、おばちゃーーん!」と、叫んだ。たしかに猫をめくる時、指のアブラがたりないが。なにか。(漫画家)

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