4月23日 福島復興このピッチから

朝日新聞2019年4月20日夕刊1面:原発事故で休止 Jヴィレッジが全面再開 東京電力福島第一原発事故の収束や廃炉作業の拠点となったスポーツ施設「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町、広野町)が20日、8年ぶりに全面再開した。この日はJR常磐線に新しく最寄りの駅「Jヴィレッジ駅」が開業。東京五輪の聖火リレーの出発地も決まり、復興に向かう地域の拠点として再出発する。
Jヴィレッジや新駅で記念式典があり、一番列車で来た会社員の桜井瑞穂さん(37)瑞=同県いわき市=は「被災地が明るい方向に歩む希望になる」と話した。施設は1997年、国内初のサッカーナショナルトレーニングセンターとして開設。日本代表の合宿などで使われてきた。原発事故後は資材置き場や駐車場になったほか、スタジアムに作業員らの仮設宿舎が建てられ、営業は休止した。
ただ、対応拠点は徐々に第一原発内い移り、2年前から再開に向けた工事に着手。天然芝を張り替え、昨年7月末~9月にグラウンド7面とホテル、スタジアムを開業した。今回、残るグランド2面が復旧し、全面再開となった。
一方、一部再開後の8カ月で来場者は20万人。震災前の年間50万人に及ばず、原発事故やその風評が影響している。このため運営会社はサッカーやラグビーなどの競技団体に加え、研修や復興ツーリズムでの利用も呼びかけている。また、地元自治体から最寄り駅の設置を求める意見が寄せられたため、JR東日本はJヴィレッジ駅を新設。施設は徒歩2分で、イベントがあると時だけ列車が止まる臨時駅だ。20日は上下22本、21日から大型連休最終日の5月6日までは1日に上下10本が停車するという。
 Jヴィレッジ 東京電力が1997年に建設し、福島県に寄付した総工費130億円のスポーツ施設。東電の社長(当時)が94年8月、施設の建設構想と第一原発7.8号機の増設計画を同時に発表したため、「原発増設の見返り」と批判する声も上がった。第一原発から南に約20㌔にあり、東京ドーム10個分の敷地には天然芝と人工芝のグランド計9面や5千人収容のスタンド、ドーム形の屋内練習場、約200客室のホテルがあり、県知事が社長を務める株式会社が管理、運営する。

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