4月21日 健康増進法改正案「客足遠のく」

東京新聞2018年4月16日20面:「店内原則禁煙」パチンコ店悲鳴 遊戯人口の減少にあえぐパチンコ業界が、さらなる苦境に立たされている。今国会に提出された健康増進法改正案が成立すると、店内は原則禁煙となり、パチンコファンの多数を占める喫煙者の足が遠のくと予測されているからだ。一方、専門家からは、銀玉とニコチン双方の依存症対策になるといった声もある。(大村歩)
「こういう場所ぐらい自由に吸わせてくれないかなと思うよ」東京・新橋のパチンコ店で、会社員の男性(50)が、愚痴った。右手で打ち出しハンドルを握り、左手で紫煙をゆらす。「当たるまで我慢のたたばこ、大当たりが来たら勝利の一服。それがいいんだけどね」周りを見回すと、半分以上は喫煙者だ。この店では、台と台の間には透明なプラスチック板があり、煙が隣席に直接行かないように工夫されているのだが、これだけ喫煙者が多ければ効果は限定的だろう。
男性は「もし吸えなくなったら、イライラが解消できないから、パチンコをやめるだろうね。最近の台は本当に当たらないから」と言った。同様の客は多いとみられる。パチンコ業界専門誌「月刊アミューズメントジャパン」が昨年公表したパチンコファンへのアンケートでは、「もしパチンコ全店が禁煙になったら、パチンコやパチスロで遊ぶ頻度は減るか」という質問に対し、喫煙者は19.7%が「まったく遊ばなくなる」、52.2%が「減る」と回答した。
厚生労働省健康課によれば、健康増進法改正案でパチンコ店は事務所、ホテル、運動施設など「多くの人が利用する施設」の一つと位置付けられ、喫煙専用室(たばこを吸うことしかできない部屋)以外は、室内全面禁煙となる。飲食店のように客席面積百平方㍍以下で個人・小規模な店なら飲食しながら喫煙可、といった特例措置もない。これに対して、パチンコ業界の危機感は強い。全国日本遊技事業協同組合連合会は、本紙の取材に「喫煙者の割合は高いと認識している」と答えた。その上で業界は風営法の施行規則で「客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと」と規定されているため、店の構造によっては喫煙室が設置できない場合もあるーなどと回答している。
「法規制の改正や市場規模縮小などでここ数年は業況は悪化し、全国で千店以上が廃業した。喫煙室が設置できないような駅前の小規模店などは愛煙家の客が離れ、影響が大きい」ただ、同連合会の天野雅之さんは「禁煙を望むお客さまもあり、実際それに取り組む店も増えている。今のままでというのが難しいのは事実」と話す。たぼことパチンコの縁が切れる可能性が高まっていることについて、公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表の田中紀子さんは「禁煙が嫌でパチンコに行かなくなるなら、少なくともパチンコ依存症患者は減るので、いいことだ」と歓迎する。
田中さんによれば、ギャンブル依存症からの回復施設などでも喫煙者が多く、ギャンブルとたばこは何らかの相関関係があると考えられるという。「たばこなら健康面、ギャンブルなら金銭面、それぞれ大きなリスクがあるのにやめられない点が共通しており、依存症体質とも言える。たぼやめますか、それともパチンコうやめますか、という選択になるが、両方やめれば一番健康的だ」

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