4月20日 原発に特定技能外国人

朝日新聞2019年4月18日1面:東電 福島廃炉に受け入れ 4月から始まった新しい在留資格「特定技能」の外国人労働者について、東京電力が、廃炉作業の続く福島第一原発などの現場作業に受け入れることを決めたことが分った。3月28日の会議で、元請け数十社に周知した。(特定技能)外国人労働者の受け入れ拡大のために始まった在留資格。人手不足が深刻な介護や建設など14業種が対象。技能水準で2段階に分かれる。「1号」は「相当程度の知識または経験を必要とする技能」に加え、日常会話レベルの日本語能力が必要。家族帯同は認められず、在留期限は通算5年。技能実習生として3年間の経験があれば、無試験で在留資格を変更できる。「熟練した技能」が必要な「2号」は家族帯同が可能になり、在留も更新制。当面は建設と造船・舶用工業のみで受け入れる。
「新資格なら可能」 東電などにとると、ゼネコンなど協力会社数十社を対象とした会議で、特定技能の労働者の原発への受け入れについて説明。「建設」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」「自動車整備」「ビルクリーニング」「外食業」が該当すると示した。廃炉作業にあたる「建設」が主になるとしている。東電は、再稼働をめざす柏崎刈羽原原発(新潟県)でも受け入れる方針。東電は会議で、線量計の着用や特別教育が日本る放射線管理対象区域では「放射線量の正確な理解、班長や同僚からの作業安全指示の理解が可能な日本語能力が必要と考えられる。法令の趣旨にのっとってください」と伝えという。
法務省は、第一原発内で東電が発注する事業について「全て廃炉に関するもので、一般的に海外で発生しうるものではない」とし、技能実習生の受け入れは「国際貢献」という趣旨から不可としてきた。東電は、法務所に問い合わせた結果、「新資格は受け入れ可能。日本人が働いている場所は分け隔てなく働いてもらうことができる」(東電広報担当)と判断したという。背景には、建設業全体の人手不足がある。一定の被曝線量を超えれば作業が続けられないという原発特有の理由もあるとみられる。
東電によると第一原発の構内では1日平均で約4千人が働く。現在、ほとんど放射線管理対象区域だ。昨年4月から今年2月に第一原発で作業者は1万1109人。同期間に763人が10~20㍉シーベルト、888人が5~10㍉シーベルトの被曝をしている。原発労働者の被曝線量の限度は、法令で5年で100㍉シーベルト、かつ年間50㍉シーベルトと定められている。日本語能力も懸案の一つだ。特定技能「1号」で求められる日本語能力は「ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度」(日本語能力試験N4以上)とされる。東電広報担当者は「日本語能力の確認は元請けや雇用企業に求めている」という。管理対象区域内での作業について、ゼネコンの1社は「下請け作業員として受け入れる可能性はある。弊社でも日本語能力を直接確認する」と取材に答えた。一方、別のゼネコン広報は「現時点では外国人労働者を就労させない方針」と回答した。第一原発で働くゼネコン社員は「第一原発の作業はルールが複雑。放射線関連の教育が行き届くのかも心配だ。意思の疎通が不十分で事故が起こると怖い」と話す。(青木美希)

 

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